2017年5月11日木曜日

一つ目小僧が神経のストック


「なぜ人はドキドキするのか?(知りたい! サイエンス)」:中西貴之氏を読んでいる。この答えはこの本の末尾に少し記載されているので、種明かしは出来ないが、こうした感情も含めた全ての人体の制御システムを司るのが、あの一つ目小僧であるニューロンと呼ばれる神経細胞である。この本はそれを分かり易く、一つ一つ説明してくれている。例えば、人間には60兆個の細胞が存在すると言われているが、皮膚細胞、血管細胞、そして、この神経細胞の三種類に分離される。そして、神経細胞の特徴は細胞同士に隙間があり、シナプス(神経細胞の手足)同士の接触機会を若干干渉させる賢さがあるようだ。常時、神経ピリピリではやっていられないって感じは何となく分かる。このニューロンが情報生成のストックとすると、シナプスがそのフローの役割を担い、中枢・末梢の二大分割され、特に末梢神経は体性(感覚・運動)と自律(内臓)神経に、分けられる。体性は感覚・運動神経を包括し、自立は交感・副交感を包括した用語だ。問題の主体はやはり、ニューロン内で合成される神経伝達物質。アセチルコリンはアルツハイマー病で有名になった神経伝達物質の一つだが、ムカリン受容体かニコチン受容体かで、人体の反応は真逆に起きるので、まさに驚異的な化学反応でもある。又、アドレナリンは副腎髄質から分泌されるホルモンで、末梢血管の収縮作用が有名だ。セロトニンはこのブログでも何回か紹介した、ベンゼン環とピロール環が結合した構造を持つ神経伝達物質で、中枢神経系にも存在し、脳の活動を活性化する作用がある。日本人はこれが他の人種と比べ、低いので、ネガテイブ発想に成り易いと言われている。ドパミンもやはり大切な物質。運動神経を活性化する物質で、ひいては恋愛感情にまで関与すると言われている。覚せい剤やたばこ中毒も、この神経伝達物質の作用で説明が出来る。関心のある人は本を是非熟読して欲しい。食事ももちろん、影響する。何故なら、体内で合成出来ない、あるいは十分な量が合成出来ない物質は、体外から取得するしか手立てがないからだ。だから適度な量で適切な食事を心がけることは、やはり身体のみならず、心をコントロールする神経にも必要なことが良く理解出来る。絵も多く、且つ、具体的な事例説明が多いので、教科書を読むしんどさは無いかと思う。是非、読まれたし。



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