2017年4月5日水曜日

新たな真実を求める為に


「「ポスト真実」時代のネットニュースの読み方」:松林薫氏を読んでいる。問題提起は実は1970年頃かららしい。言わば、ネット社会が登場して、この変化は起き、そして、問題点として顕在化し出したのが最近という事らしい。事件とは、あの某ゲーム会社が興した似非情報サイト。似非が真実のように拡散する恐ろしさを氏は憂い、警鐘的にこの本を書いている。この手の警鐘とならばどう真実を手取るかは、「僕らが毎日やっている最強の読み方」池上 彰, 佐藤優両氏のマニュアル本の方が手っ取り早いが、逆に氏は日経記者だった経験を踏まえての執筆なので、じっくりその理由と現象、そして対策について読み砕く必要があるだろう。章はネットで変わったジャーナリズム、ネット情報を利用する前に、ネット情報の利用術、高度な読み方&活用法、メデイアのこれからの5つに分かれている。一番面白いのは、1章のネットで変わったジャーナリズムか。ここはジャーナリズムの本質的変化、ネットの信頼性をめぐる問題、メデイアが提供する7つの価値、メデイアと世論の4つに分かれる。その大きなものは双方向性、読者側の影響力大(不買運動)とタブー化、そして、フェイクニュースを防止する為の団体もしくはプラットフォーム責任等だ。そして、メデイアの存在価値に触れて、娯楽・暇つぶし、共通の話題、意思決定に必要な情報、多様な意見の提供場所、アゲンダセッテイング、教養・学習・実用情報、歴史の記録の観点が重要と。世論との関係も複雑だ。広め、動かし、逆に動かされる媒体でもあると、だが、ネット流通により、メデイア側の発信力が弱まり、広め、動かす力が激減している点を氏は指摘する。そして、その為には受け手である読者側の冷静な報道への対処も必要だと氏は諭す。2章からはメデイア自身への理解だ。まずは、ネット上での情報の旧来型の情報との違いは、活字なのか手書きなのかが判別つかない点、書き直しが可能であるとの前提である点、未完成でのあっても許される点等だ。又、メデイアの限界も知るべきだろう。取材、時間、字数、読者、収益だ。3章は対策。メデイアを生態系として捉えるとして、新聞と週刊誌の相互棲み分け、ネット専業メデイアや個人ブログ&SNSの台頭、裏どり(公的機関情報、金融機関・大手シンクタンク、一般紙、学術誌、専門家によって引用されている書籍で確認)、複数の情報比較、信頼性の確認(誤字脱字無い事、ポジショントークが可能かどうか、執筆者や資料の出典が明確かどうか)、教材としての紙媒体の利用等だ。

最後に、氏は読者としての自分の立ち位置を定める必要性を説く。前作「新聞の正しい読み方」に次ぎ、良書だ。是非、メデイアに関わる方々は目を通す必要があると思う。私もブログの書き手として、幾つかの示唆を受け、今後の作成に留意してゆきたいと思う。



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