2017年4月14日金曜日

毒を食うなら皿までも?


「毒々生物の奇妙な進化」:ウィルコックス,クリスティー、 Wilcox,Christieを読んでいる。これはまさに毒に魅せられた生物学者の書き物だが、生物から生命科学あるいは社会の犯罪者に至るまで、毒尽しの本で大変面白い。冒頭で登場するのは、米国漫画で有名になった、「カモノハシ」。あの探偵ペリーの登場だ。あの動物が極めて特異な形態をしている事を知っている人であれば、足の爪には猛毒が隠されている事をご存じかもしれない。可愛い顔をしているからと言って迂闊に寄ると痛い目に遭うはず。まずはご注意を。次はやはり毒蛇だ。
世界で10万人近くが未だに彼らによって命を奪われていると聞くと、ぞくぞくしてくるのは私だけではないだろう。以前、脳の発展に、ヘビへの畏敬、及び恐怖が関係していると紹介した事があるが、氏も同様の指摘をしている。人類に近い生物はヘビに関して独特の視覚能力を持っているのは有名な話である。但し、一番のキラーは蚊である。(もっと多い殺人を犯しているのは、実は同胞の人間であることはブラックユーモア的に語られる事実ではあるのだが)何とマラリアだけでも60万人が未だ一年間で命を落としているからだ。さて、こうした毒生物に対し、我々人類を含め、何もして来なかった訳ではなく、抗体手法という、いわば、事前感染させて生き残った優秀なタンパク質取得という方法がある。自然界では毒蛇を食料にしている哺乳動物が48種も居るらしく、有名なものには、あのマングースも登場する。彼らに負けない人類も居る。自らヘビの毒を注射し、自己免疫化にチャレンジしているのだ。又、其処まで強烈な対抗策ではないが、あのアレルギー反応もこの毒素感知機能の一種であるらしく、進化とはやはり凄いものだと感心する。結局、毒とは人間から見たある種のタンパク質に過ぎず、それも又、その保有生物の進化の過程で必然的に生まれたものでしかないのだ。毒がどういう機構で人間の神経を麻痺させるかは、最近では経済系週刊誌にも掲載されていたので、参考にされたい。ちなみに、氏はキュートで若い女性生物学者だが、猛毒生物も何のその(と言っても何回か命の危険に晒されながら)世界を飛び回っている猛者だ。いやはや、蓼食う虫も…の例えだろうか。だが、こうした献身的且つ意欲的?科学者たちのチャレンジで私たちは日常平穏な生活が守られていることに感謝しなくてはならないのだ。




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