2017年12月18日月曜日

小説家の私的告白?


「砂上」:桜木紫乃氏を読んでいる。氏は最近、際立った作品が見られないが、久しぶりの氏の小説家の私小説的作品を読んだ気がする。特に、最後に男性編集者の主人公への作品に対する批評が「なんだかこちらの気持ちがささくれ立ってゆく感じがするんです…女たちからいいように扱われている残念な男しか出てこない…」とのセリフで描かれている。これは結構、過去の氏の作品に対する私自身の印象と近いのだ。詰まり、氏の作品は読む方が痛くなる、そして又、それが心地よい?否、何故かもう一度読みたくなる。そんな魔力がある。そして、その理由が幾つか、この作品中にある、女の居直り時の凄さ、それをたかり、あるいは脅しと堂々と主張する辺りが、その生命力の強さを裏打ちしているかのようで、怖ろしい。さはさりながら、小説に描かれている主人公、柊令央が小説家として編集者小川乙三によって、鍛えあげられてゆく過程は、巷のいわゆる自称作家(例えば、至近な例で言えば、私なんかも含まれるかも)を揶揄するように、人生そのものを賭けていて、凄まじさをひしひしと感じさせるものだ。冷徹な観察者になること、且つ現実をしっかり踏まえる描写力をもつこと等々、ここまで書き込む事こそが真の小説家であると、断言するのだ。要は、この小説は二つの意味で、氏とそしてその作品を理解する上で貴重なバックグランドを知ることが出来、生半可な物語を書くつもりではないとの主張にも見えてくる。但し、この作品の物語自身は主人公が晴れて作家になるサクセスストーリであり、不仲な母娘の関係修復であり、今までにはない明るい未来が見える。その意味ではもっとどうしようもない男たちが登場しても良かったか?とも思ったりするのは、やや期待し過ぎかもしれない。



2017年12月17日日曜日

2017(平成29年).12.17書評

先週の評点:
「総務・法務担当者のための会社法入門」(〇):金子登志雄、「社会保障クライシス」(〇):山田謙次、「全部わかる電気―オールカラー」(◎):三栖貴行、「美しい科学の世界 ビジュアル科学図鑑」(〇):伊知地国夫、「編集ども集まれ!」(△):藤野千夜、「千の扉」(〇):柴崎友香。
今週のお題:
「文藝春秋オピニオン 2018年の論点100」:ムック、「非正規クライシス」:北川慧一、澤路毅彦、「ロボット法--AIとヒトの共生にむけて」:平野晋、「消えない月」:畑野智美、「ドレス」:藤野可織、「砂上」:桜木紫乃。
久しぶりに、女性作家を中心に小説群を読む予定。畑野氏の事前評点高いのに対し、桜木氏は低い。最近はやや低迷か?
近況:
いよいよ、年末で多忙だ。が、今年は愚息の受験勉強があり、民族の大移動計画=帰省は予定していない。その分、近所で普段食べれない美味しいものでもトライしようなどと、話し合っている。本来は片割れを亡くして落ち込んでいる近親者を励ますべきだろうが、今は却って清々としている様子もあり、暫しは遠地から様子見の方が良さそうである。それは愚息の受験勉強も同じで、塾&家人任せで私は達観視だ。こればかりは本人の頑張り次第なので。兎にも角にも変化の多い一年だった。来年こそ、平穏な一年を送りたいと思っているが、公的な部分は山あり、谷ありの様相あり。くわばわ桑原。



2017年12月16日土曜日

国家と生産性


今、民主主義と共産主義が真っ向からぶつかり合っている。以前の米ソが繰り広げた冷戦にも似て、且つ技術進歩として宇宙を目指した当時を今の米中が繰り広げるIT開発戦争と比較したコラムが経済新聞に掲載されていた。確かに両国とも、巨大なIT企業を抱えている。4大プラットフォームであるアマゾン、アップル、グーグル、FBは米国側に位置し、一方、アリババ、百度、テンセントは中国側の巨大企業だ。更に、ドローンや監視カメラやそうしたハードウェアに近いものを挙げると、意外にもその製造拠点は中国側にあり、未来は中国側に有利に展開しているようにも見える。但し、その推進方法は大きく異なる。個人の力量と意欲で進める米国と国家威信や戦略として進める中国では、最初から勝負が見えている感もするのだが、さて、その結果はどうなるのだろうか。新聞では周首席とT大統領のグローバル化に対する思考の違いより、それは加速化されると皮肉られていたが、欧州を中心とする独禁法違反により、4大プラットフォームの拡大はある程度抑制され、民主化されてゆくのに対し、中国はその13億人という人口を元手に更に、国家推進という御旗頭の元に、更なる加速化が進むのは目に見えている気もするのだ。但し、そうした前時代的社会の進歩方式が永い年月で成功するのだろうか?私はかなり懐疑的だ。日本でも生産性の低さの指摘が声高に聞こえるが、その主たる業界は医療、介護、教育等で官僚・政府の関与&規制が強い分野であるとの指摘がある。何事も権限委譲し、任せる事こそが人間本来の向上心を産み、前向きな発想が生まれる余地が高い様に思える。さて、皆さんは如何お考えだろうか?



2017年12月15日金曜日

高校生に戻った気分


遠い昔、高校時代物理が好きで理系を目指すことになったのだが、その頃を思い出しながら、この本を手に取っている。「全部わかる電気―オールカラー」:三栖貴行氏だ。尤も基本の基から始まり、最近の最新家電や半導体に至るまで、その原理と原則を丁寧に、しかも図解入りで説明してくれている良書だ。特に電子レンジやIHクッキングなど、当時は無かったし、いわんや半導体など未だ世の中に出回ってない時代だ。よって、知らなくて当然の部分もあるが、忘却の彼方にある古い知識もおさらいになり、とても有意義だ。それでも、フレミングの右手の法則だけはしっかりと覚えていて、電磁力は親指が力が強いから、中指→人差し指→親指の順番を間違えない様にとの高校教師の教えが未だ、頭に残っているから不思議だ。そう言えば、古文の形容動詞も「もしもし亀さん」の歌に合わせて覚えた事を未だに忘れないし、人間とは不思議なものだとつくづく感心している。まあ、それはさておき、章は1)電気の歴史、2)電気と磁気、3)直流回路、4)交流回路、5)発電と送電、6)電子部品とテクノロジーに分かれ、5章はまさに今のビジネスに直結するので、まあ楽勝ではあるものの、全体にそうか、そうだったのか?と高校生に戻った気分で、素直に勉強できる。何だ、その程度か?と揶揄されそうだが、IHクッキングヒーターが渦電流による加熱機構であることは知らなかったし、いわんや、電子レンジが日本人が開発した分割陽極マグネトロンを用いた誘導加熱機構を利用している事も知らなかった。但し、電磁波に関しては、以前その関連本を読んだので、聊か理解が先行し、やや得意にもなったりで、忙しい限りではある。今や、家電にしても何にしても、その裏側には電子基板が詰まっていて、ちんぷんかんぷんであるのが正直な所だが、この本を読むと、あのこけしのような抵抗器の読み取り方から、発光ダイオード、コンデンサ、半導体スイッテイング素子、トランジスタ等に至るまで、懇切丁寧に構造や現物、更には回路図まで付けて説明してくれているので、十分に分かった気がしてくるので、不思議である。知らないことは何も恥ではなく、知ったかぶりをする方が愚かである。そう自分自身を鼓舞しながら、どうにか最後のページまで辿り着いたという所が本音でもあるのだが。



2017年12月14日木曜日

データ改ざんの根っこ


昨今、一流メーカーと称される大企業の品質偽証問題が起きて、製造なる第一線の劣化であるとか軽視であるとか、色々な論議が起きている。この根っこには、品質部門がどちらかと言うと、単なる検査部門に徹して、裁判で言う検事役を成さなかった問題がある。本来は行政が製造であるならば、品質管理は司法、そして、製品仕様が法律の三方分立で、商品を守っているはずだ。だが、現実は違う。製品仕様が元々の製造能力を超えていて、確率的に低い生産性を持つモノが意外に多い。よって、救済策としてこのオフ品を低価で販売するという方法が取られ、これを狙ってユーザーサイドも選別購入するケースもあるのだ。まずはこの製品仕様の煩雑さに問題がある。但し、オフ品と正規品の売値差は概ね数割はあるはずで、それは業績に大きな影響を与えてしまうのだ。ここで、経営者はオフ品撲滅の為に品質管理強化として製造ラインの見直し等するのが正論だが、国内販売量削減の煽りを受けて中々設備投資が進まない。よって、手近な策として、品質を偽証するという方法で、製造成績を向上させてしまうのだ。これに似た事象は品質問題だけではない。外面腐食等の経年劣化が進む機器や配管を野放しにして、最後はそれが破損して従業員が怪我をする段になって、ようやく設備投資が進むという按配だ。今の電力会社も同じ構図だ。以前は償却と材修費に掛ける売上比率が25%前後と潤沢だったのに対し、今や18%前後と一律に低下している。要は原発稼働出来ない分の利益を設備投資や経年劣化対策費を先送りして、捻出している構造なのだ。貧すれば鈍す。要はどこもかしこも、日本では貧しくなっている。それが最近の偽証の本質だと思う。他山の石として、類似の経営トラブルが発生しないように、心したいと思っている。



2017年12月13日水曜日

分かつという悼み


経済系ブログに終末医療に関わる専門家の対談が掲載されていたが、その肝は患者の苦しみを如何に分かってあげるか?だそうだ。先のブログでも紹介した老々介護やあるいは、貧困母子家庭の悲劇も相談者の少なさに起因している。もし、相談出来る相手が居れば…と嘆くばかりであるが、現実には皆日々の生活に手一杯で中々、社会的弱者には目が行き届かないのだ。これも先日述べた、教養とは「自分の無知を知る事と他人を思いやる心を持つ」だったが、要は終末介護の基本は兎にも角にも、患者の苦しみに真摯に耳を傾け、それを和らげる事こそが、教養ある大人の態度なのかもしれないと思ったりしている。だが、これが近親者が可能か?と問えば、やはり厳しいかもしれない。何せ、老化現象の何とらを知るのは初めて、認知症とは何であるのかも知らず、更にはそうした患者に如何に接したら良いか知らない人にとって、穏やかに且つ冷静に患者の気持ちを汲み取るのは、難しいのだと思う。それは育児が子供を通じて親が学んでゆく過程と似てはいるものの、未来ある子供が対象である事と、終末でしかない高齢者が対象である事とは、大きな違いがあるのだろうと思う。前者が育児に苦労した分、その恩義が自らが高齢者になった時返してくれるという幻想は既に消滅したかもしれない。しかし、子供は社会の未来を背負うものとの希望は失せないはずだ。生きる事も死ぬこともどちらも苦しい。だが、死ぬ事は老齢化も含めて、自分自身で出来ることが無くなってくる苦しさだろう。

だが、死んでも、患者と共に暮らした想い出や考えをしっかりと残された者に受け継いでゆかれるという共有感があれば、穏やかに安心して苦しみと向かい合えるだろう。そして、それは自分自身が老いる事も念頭に置き、普段から幸せを共有してゆくことが大切なのだと思っている。



2017年12月12日火曜日

水という魔術を観る


「美しい科学の世界 ビジュアル科学図鑑」:伊知地国夫氏を読んでいる。どれも、手持ちのスマホとちょっとした顕微鏡や実験心があれば、撮影できる物質や生物の瞬間挙動あるいは微細写真だ。章は1)かたち、2)瞬間、3)生命、4)光、5)身近なものと分かれているが、そのどれにも水が登場する。我々が一番馴染んでいる液体状での挙動、氷となった挙動、そして、何か束縛を解除された時の変化が美しく、神秘だ。どれも、物理現象(表面張力、重力、粘性)と言った言葉で証明しようがしまいが、その美しさを損なう事は決してない。この粘性をやや変えたミルクも題材としては面白い。ミルククラウンは余りにも有名だが、ランプシェーブまで見た人は少ないかもしれない。又、毛管現象で一義的に理解される水滴や散水ノズル先端水、シャワー水等、へえ~と感心するばかりだ。時間軸に日々追い掛けられている我々には、見失っている日常的なものは如何に多いかを教えてくれる。氏は現代の最先端科学である集積回路や液晶モニターの微細な世界に誘い、更には、生物の不思議で且つ幾何学的な幽玄の世界にも導いてくれる。あるいは、普段は見向きもしない合成樹脂製品である発布スチロールやストッキングにも気配りして、その微細構造にも気づかせてくれている。種明かしを聞けば、それだけで納得してしまいがちな我々だが、どれもが魔術にも思えて、感心するばかりだ。このブログでは出来るだけ世の中の情報を搔き集め、そこに多少たりとも我が知見を加え、世界を俯瞰した情報として再編集出来ればと日夜頑張っている?積りだ。其処には真実を見極めたいという思いがあり、氏と相通じる思想があるようにも思える。

色々な視点、色々な角度、色々な拡度で視る姿勢はこれからも守ってゆきたいと思っている。



2017年12月11日月曜日

データ創造の世の中で


世の中、情報処理能力が格段と進み、如何にそれを的確に捉えるか?が重要なポイントになっている。それには、従来監視もしくは入手不可能なデータが何かを知る事とそれを詮索もしくは観察するツールが必要だ。昨今の一躍有名になったドローンも大空から階下の映像撮影により、街や都市、あるいは工場&公営設備さえも赤裸に出来る能力を持つ。あるいは、宇宙衛星も負けていない。

こちらは遥か宇宙から全てを見通せる力を持つのだ。経済系ブログには、かの原油生産能力一のサウジ(最近は王子の頑張りで注目度NO1の国だが)の原油埋蔵量が彼らの低い言い値(これは原油枯渇の広告になる)と違い、随分と余裕があると原油タンクの油面を解析した結果が掲載されていた。これに類似したものが、シェールガスでこちらも一躍天然ガス埋蔵国になった米国のガス田注入装置(リグ)の稼働状況から、生産量を推測するものもある。これらを支えるのはBGなる統計手法だが、今やAIの頭脳形成にも使われていて、華々しい。一方、似非データ創造の世界も活況だ。VRによる虚像創りだ。こちらは顧客が望むべきデータ製造を受け持つパートだ。人間は騙され易いので、特に虚偽の映像を使った犯罪がまずは心配になる所だが、建設や製造の設計現場では、図面上では中々想像しがたい3次元構造の理解に大いに役立ちそうでもある。経済系ブログの記事によれば、アバターを作成し、会議の円滑で且つ少数意見も尊重する民主的な運行に役立てる計画もあるそうだ。どちらにせよ、今後は知らぬうちに重要なデータが流出して悪用?されるケースや逆に偽証データの悪用は要注意な時代の到来である。一時期フェイクニュースが話題になったが、これ以上に強烈なのがオンライン映像写真だろう。写されている情報の真偽さえも、今後は瞬時に判断される予防技術(例えば、顔認識ソフトで映っている人物が本物であるかどうか?判断)も同時に開発されてゆくのだろう。

データがデータを産み、又、それを判定するデータが創造される。無限のループは結局我々人類の英知を超え、最終的には支配されてゆく気もして、やや空恐ろしい気もしてくるが、皆さんは如何だろうか?



2017年12月10日日曜日

2017(平成29年).12.10書評

先週の評点:
「サイレントマザー: 貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待」(〇):石川瞭子、「ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学」(◎):濱野大道、 ジョン パウエル、「ありがとうのかんづめ: 子育て短歌ダイアリー」(〇):俵万智、「はやく老人になりたいと彼女はいう」(△):伊藤たかみ、「ソロ SOLO」(〇):笹本稜平。
今週のお題:
「総務・法務担当者のための会社法入門」:金子登志雄、「社会保障クライシス」:山田謙次、「全部わかる電気―オールカラー」:三栖貴行、「美しい科学の世界 ビジュアル科学図鑑」:伊知地国夫、「編集ども集まれ!」:藤野千夜、「千の扉」:柴崎友香。
近況:
最近、余り楽しい話題がなく、読者の方には申し訳ないのだが、今週も体調不調でどうも盛り上がらない。無理な運動+睡眠不足→口内炎+めまいと負のサイクルを回している。が、早寝ではどうも改善せず、早起きの方を少し緩和した方が良いのかもしれない。早朝は家人の邪魔も入らず、言わばゴールデンタイムなのだが、背に腹は代えられない。年末に向けて、色々今年の締めに入る間際で、この体たらくでは?と猛省中。一方、家人と愚息はもう一か月近くに迫った高校受験にまっしぐら。往復1時間半しかも深夜(僻地は真っ暗で怖いのだ)の車送迎(進学塾)を受け持っているが、これも睡眠不足を加速させている。早く良い結果と共に、塾通いも終了させたいものだと密やかに願っている。


2017年12月9日土曜日

音楽がとっても好きになる?


音楽が好きか?と聞かれれば、色々な形で好きと答えるかも。聞くのが好き、歌うのが好き、楽器を吹いたり鳴らしたりするのが好き、と色々な形で音楽は日常生活に馴染んでいる。が、よほどの音楽家で無い限り、沢山の疑問には答えられないままに、良しとしているのではないだろうか?私も多少歌うし、楽器も弾くし、聞くのも好きだ。だが、基本的な質問がある。何故、人間は音楽に反応するのか?あるいは誰でも楽器は弾けるのか?などなど。もし、そうした基本的なQ&Aに飢えているのなら、この本は最適だ。「ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学」:濱野大道、 ジョン パウエル氏を読んでいる。氏は物理学者であり、一方作曲の博士号も持つ多面性ゆえに、この本が出来上がったとも言えるかも。章は15に分かれるが、私が惹かれたのは、3)音楽と人間の感情、6)音楽で頭がよくなる?、8)あなたに音楽の才能はあるか?、10)メロデイって何?、15)我々が音楽を愛する理由。私は元エンジニアとして、3章の謎解きに関心があるのだが、この本で必ずしも音楽が感情を動かす理由は定かにはならない。但し、テンポ、調の種類、全体のピッチ、ピッチの変動、ハーモニーの種類、音量と音楽を分解すると、愉しさ、恐怖、怒り、優しさ、悲しさを表現できるようだ。又、音の波長と各楽器の特徴等、物理学的思考も面白い指摘だ。3・11発生後、何人もの著名な歌い手が虚無感に陥った中、逆に被災者の皆が歌で癒され、それがきっかけで被災地で演奏会を拡大していった話は有名だ。確かに、歌は力がある。メロデイとそしてその詩によってだ。それだけ、音楽の力は計り知れない。氏曰く、「うつの症状を和らげ、痛みの感じを減らし、さまざまな病気や不調に向き合う手助けをし、退屈を紛らわせ、心を落ち着かせ、肉体的な活動のための集中力を増し、他者との絆を深め、ストレスを減らし、気分を高め、懐かしさから喜びまでさまざまな感情で人生を満たしてくれる」と称賛する。その通りだ。だが、個々人によって、音楽は個性を持つ。楽しみ方から関わり方全てだろう。そう言えば、この僻地の借家の隣人は周囲に構わず、大声で歌ってややご近所迷惑だ。自己陶酔するのも良いが、マナーも守った上で大切な音楽を楽しむ事は最低限のルールとも思う。



2017年12月8日金曜日

表情という情報管理


最新のアップルのスマホはXと呼ばれ、個人認識に顔データを使うと言う。何百万人に一人の確率誤差だそうで、指紋より精度が高いそうだ。これと同じ理屈で、日本メーカーが笑いの顔解析やあるいは、ゲートでのセキュリテイ開発に顔認識データ解析を行っている事は、このブログでも何回か紹介した。で、業界新聞にも似た記事があったので、紹介すると、人間同士のコミュニケーショの55%が表情が占めるそうで、とある学者は基本6感情:幸福、悲しみ、恐れ、怒り、嫌悪、驚きは万国共通であり、普遍的でもあると論じているそうだ。又、そのパターンは44個の単位を持ち、「眉の内側を上げる」&「眉を下げる」&「口角を下げる」=悲しみとなるそうな。当然、こうした研究は応用範囲が広く、FBIの尋問、ロボットの表情創造、医療・俳優の演技指導等に使われているそうだ。この業界紙コラムを書いている北岡特任教授は、不幸に当て嵌まるものが無い事を指摘し、不幸の数と種類の多さ故に表現し切れないとも言及している。「サイレントマザー: 貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待」:石川瞭子氏を読んでいる。やや、不幸の連鎖に氏自身が圧倒され、文章も整理不十分だし、要旨も定かではない。唯、逆に言うと、シングルマザーで且つ年齢が若い母親のケースでは、兎角一番弱者の子供への虐待が最終的連鎖の捌け口になり、一番大きな不幸を呼ぶ形となっている。そして、それは母親の両親も又、貧困で且つ離婚や近親相姦等の不幸を背負っており、それが又、次世代の子供で繰り返されるという、不幸の連鎖現象を齎しているのだ。更には、殺人事件を起こした母親のみならず、彼女らに接する氏自身がその明瞭な解決手立てを持たず、徒労に暮れている感さえ、文章には漂っているのだ。あの3・11の時、それでも列を守り、時には笑顔を浮かべていた日本国民の強い精神論を海外では賞賛したが、実は余りにも不幸過ぎて、笑う以外、癒される表情が見いだせなかったからではないかとも考えている。少子・高齢化の上に、財政は破綻しかけている、この日本でせめて、口角を上げて無理やり笑ってみせるのも、日本人らしい気もしてくるが、さて、皆さんは如何だろうか。



2017年12月7日木曜日

子育ての想い出に揺れ


我が家の壁の一角には、中東駐在時に各地を訪問した家族写真が飾られている。当時、暇だった家人がスクラップブッキングに嵌っていて、フランス版、イタリア版、スペイン版等々あり、一番最近でも数年前のグアム旅行でかなりの年月が経過している。そこに写っている私は未だ若いし、家人はもっと若く、更に愚息は幼児だ。可愛い盛りであったなあと過去を振り返っても致し方のないことだが、これも又、家族の幸せの一つだとも思う。「ありがとうのかんづめ: 子育て短歌ダイアリー」:俵万智氏を読んでいる。鮮烈だった、デビュー作の「サラダ記念日」から随分と月日が経った。そして、氏も子育てをほぼ終了する時期になり、その折々の作品がこの本に詰まっている。私より若干若く、且つ、母親である事から全てが共鳴できるのもないが、分かる・分かると頷きながら、その短歌を楽しんだ。その幾つかを紹介したい。まずは氏が勧め、周囲の評価も高い、「子の声で神の言葉を聞く夕べ『すべてのことに感謝しなさい』」。初期の育児の大変さを想う心だろうか?あるいは、幼児の純粋さが段々を汚れることが大人になるという性なのか?中々、この世の現実は難しい。「『いちねんせいのひみつぶっく』の表紙には『みるな』とありぬ見てほしそうに」も笑える。愚息も同じように、ママの取説シリーズを書き込んでいた。当然、表紙には見るなと書いてあったが、テーブルの上に放置は戴けない。見ろと言わんばかりだ。「ゲーム、パソコン、テレビ、ダメとは言わないが、おやつのようなものと教える」。う~ん、上手だな。こう言えば、試験前にこっそりIPADで乃木坂ビデオを見ている愚息に注意が出来るかも。「危ないことをしていないかと子を見れば、危ないおとしかしておらぬなり」。これも座布団6枚もの。親の心配は常に過剰で、子供から見ればうっとおしいに違いない。自立は自らが勝ち取るものと思いながらも、一人っ子の愚息には、私も家人も小言が多いかも。氏は石垣島で育児の期間を過ごしているので、やや南国の雰囲気に付いて行けず、後半の詩はやや持て余してしまったが、それでも、素直に心の中の想いを詩に込める上手さは相変わらずだ。こんなに素直に気持ちを言葉で伝えることが出来る人は素敵だと素晴らしいなあと改めて感じ入った次第だ。



2017年12月6日水曜日

多様性の是非


ダイバシテイという言葉が広く伝わり、その必要性が多くの企業で訴えられるようになって久しい。この言葉、どうみてもグローバル化と連動している。グローバル化こそ、海外の異国人との付き合いが必須であるし、避けようのない行動規範になる。元々、東方の異郷の地、しかも島国で安閑として国を治めて来た(近くの隣国は度々攻め入ろうとしたが)日本にとって、均質性こそが唯一無比の戦術であり、戦略でもあった訳で、寝耳に水のダイバシテイであったはずなのだ。其処に、少子。高齢化という労働力不足という日本特有の事情が加味され、いよいよダイバシテイは必須である(女性の活用という名を伏せて)必然的論理構成に至っているのだ。さて、この段になって、では、多様性を重んじる欧米諸国のビジネススタイルと調和を重んじてきた日本やアジア諸国の経営方法の優劣が盛んに論じられるようになり、一時期は欧米諸国の方法が一番であるとの拙速な議論が先行したのは先刻ご存じのはずだ。経営者の資質が不足しているだとか、王道教育が存在しないだとか、盛んに日本企業の経営力について疑念が囁かれたものだ。だが、昨今の利益最優先型の欧米諸国企業の閉塞感(一部、大手IT企業を除く)から、環境や社会との調和という視点も必要との観点が出されてきている。逆に言えば、三方よしとするバランス型もしくは長期ビジョン的日本経営(それを大上段に構えていた訳ではなく、底辺にある儒教的倫理観から来るもの?)が再評価されつつあるのだ。さすれば、冒頭のダイバシテイでさえ、インバウンド景気のしっかりした下支えや少子・少子高齢化という特殊事情の中でこそ意味を成すもので、何が何でも多様化に応えなくてはいけないという一方的な考えも危険なのであろう。その良い事例が現場を顧みない上層部だけが昇格し、高額の賞与を得るようになった日本企業で、多くの不祥事あるいは偽証問題が起きているのは、現場叩き上げの経営幹部の不足が影響しているのが遠因かもしれないのだ。過ぎたるは猶及ばざるが如し。何事も中庸が肝心なのだ。



2017年12月5日火曜日

電気のグローバル化が進む


自動車のEV化は想像以上に進むようだ。経済新聞が引用する各種のデータから、2030年には8200万台(対2017年:3割増)に達し、新車の7わりが電動車になる見込みだそうだ。さすれば、自動運転やシャアリングと言った違った展開をするだろうし、動く蓄電池&発電所としての新エネルギー媒体としても、活躍するに違いないのだ。尤も、とある経済系ブログでは内蔵される巨大なバッテリーを製造する際に生じるCO2も加味すれば、EV自身のCO2削減ファクターはそれほど高くないとの指摘もある。又、本ブログでも何度か指摘したように、そこに充電される電気の発生元である発電所自身の効率(例えば中国は10~20%程度の石炭発電所が多い、日本では40%弱)も勘定に入れる必要がある。要は、こうしたトレンドは極めて、トレンデイであり、政治的であり、創られた世論によってミスリードされる事は多いのだ。そこにかの大国や欧州の自国技術開発事情(中国はガソリン車では追いつけない、欧州はデーゼル車がビハインド)がバイアスされ、バッテリー原料であるリチウムの鉱山権益争いも今や、世界各国で起きている有様だ。それに対し、日本の対EV論文数は韓国を下回り、何時も登場するのは、低CO2の石炭発電であり、少しだけEVを利用したFCVやHV車である。何故か?それは政府をそう動かす既得権者が機械メーカーであるM社や、大手自動車メーカーであるT社であるからだ。そんな国内事情など、グローバル化が進むこうした分野では既に破たんをきたしており、それが負のサイクルを引き起こしているのだろう。確かに石炭発電自体、海外から石炭を輸入・使用し、且つ粉塵等の環境に優しくするという困難な技術確立を果たしたのは素晴らしいが、既にそれは過去のモノとなるつつある。発生したCO2を液化し、地中に埋める技術とて、地震列島の日本で誰が許可すると言えるのか?まさに絵に描いた餅である。

間違いは早く治すべきだ。既にドイツ・シーメンスは火力発電から手を引き始めている。又、巨人GEすらも合理的理由から発電分野から離脱する可能性すらある時代だ。電気もまさにグローバル化の時代なのだ。



2017年12月4日月曜日

月日が経つのは早い?


もう12月だ。今年ももう終わり。月日の経つのは実に早い。今年は近親者の死というショッキングな事件もあり、愚息が着々と成長する反面、周囲の多くは歳を重ねてゆくのだという事実を突き付けられた気もしている。自分自身も高齢化・弱体化が激しく、それに負けてどんどんと体力低下が進み、一発奮起して再度身体作りを再開するバタバタ感は何とも情けない限りだ。一方、本業の方は粛々と向かうべき道へと歩み出し、これも年初の欧米出張と絡んでいる訳なので、決して場当たり的積りは無いにしても、退任が数年先に見えた中でのバタバタ感は否定しがたいものもあるのだ。時間など無為なもの、人生で起きる全ての事も無常であると達観視した所で、凡人故の愚かしさで、目の前の事でバタバタしているのも、またこれ、月日の経つのを忘れるきっかけともなっているのだろう。定年後にサラリーマンがはたと困るのは、その日暮らしのスケジュール感の無さだそうで、イベント無しでは生きて行けない人間の儚さなのかもしれない。さすれば、月日とて、イベントの積み重ねであり、昨日より今日、そして今日より明日にはきっと、何か新しく良い事が起きるという期待感で、人間はその重い心と体を必死で動かすのだから、やはり重要な人生のスケジュール感なのだろう。逆に言えば、月日の経つのが早く感じるのは、惰性とは言わないまでも、既にスケジュールに登場するイベントに慣れ過ぎて、明日へのワクワク感が薄れている証拠とでも言えるのかもしれない。今や、数か月先に迫った高校受験を抱える愚息には、日々が早く経つとは思ってもいないだろうし、まだまだエンデイングノートなど無意味だと豪語する若い家人にも日々は未だ新鮮で、充実したものだろうと思う。さはさりながら、やはり月日の経つのは早い。そう素直に感じ、残された日々を又、必死で生き抜き鹿手立ての無い愚かな私でもあるのだ。



2017年12月3日日曜日

2017(平成29年).12.03書評

先週の評点:
「だから、居場所が欲しかった。 バンコク、コールセンターで働く日本人」(◎):水谷竹秀、「母親に、死んで欲しい」(◎): 介護殺人・当事者たちの告白、NHKスペシャル取材班、「めちゃくちゃわかるよ! 超株入門」(〇):ダイヤモンド社、深野康彦、「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」(△):西野亮廣、「潮風エスケープ」(-):額賀澪、「裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークXIII」(△):石田衣良。
石田氏が終わってるなあ…
今週のお題:
「サイレントマザー: 貧困のなかで沈黙する母親と子ども虐待」:石川瞭子、「ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学」:濱野大道、 ジョン パウエル、「ありがとうのかんづめ: 子育て短歌ダイアリー」:俵万智、「はやく老人になりたいと彼女はいう」:伊藤たかみ、「ソロ SOLO」:笹本稜平。
近況:
毎週、多くの本を読むと、知らないばかりで我が無知を知り恥ずかしくなるが、逆にその立場にならないと私など、世情に無関心過ぎるので、反省もしばしばだ。近親者の死も情の薄さから来ているものだとしたら、それはそれで今後の行動で補えば良いのだろうと思うし、当事者でないと分からない無常観は自らが死に臨む訓練と考えれば好いのかも考えたりしている。日々反省、日々努力でしか愚かな人間は生きてゆけないのだから。さはされど、砂時計的感のある定年までの残り時刻と会社自体の仕舞い作業にも、ちくちくと胃を痛めながら、それでも明るく前向きに生きるしかないと思ったりもしている今日この頃である。


2017年12月2日土曜日

繰り返し想う事

故人は心の中で生きてゆくとは、格言だと思う。近親者は亡くなった事でより近くに住むようになった気がする。それは死がより現実味を帯びたこともあるだろうが、生きている事と死んでいる事の境界線がある意味で、はっきりと描けないジレンマもあるのだろう。量子力学の世界では時間すらも歪んだ空間表現でしかなく、生死すらも、そのほんの微かな過程の中での出来事でしかないのであれば、それを悲しむこと自体が空しい事であるのかもしれない。一言で死生観というだけではなく、時という概念が有名無実化するかもしれない未来にあって、我々が無知であるだけの証明でしかないのかもと思ったりもしている。ブラックホールの果ては虚無なのかと言えば、最近の研究では裏側に別な出口があるかも?との理論展開もあり、輪廻応果といった物事全ての循環が存在するかもという楽観的な思考も間違いではないのかもと。科学とは究極の真実探索を目的としても、それが人類にとって幸せを叶えるからこそ、自分の命を削ってまでもその研究に熱意を燃やすはずなのだ。素粒子という小さな粒子群から確率的に生成された有機生命体である人類は時間という関数を背負うことで、生命として生かされ、生命として死ぬ運命を課せられた。逆に言えば、その哀しみを背負う事で、それに打ち克つべく、宗教といった心理学的哲学や素粒子物理学といった科学を発展させてきた。それさえも、既に出来合いレースの感さえ抱かざるを得ない気もしてくる。巨大なIT創業者たちがそのプラットフォーム構築で稼いだ資金を元手に、更なる自分たちのフォロンテイアを宇宙に開発しようとするのも、同じ発展の延長上にあるに違いないのだ。グローバル化はいずれ、ユニバーサル化という空間の広さに拡大し、更には時間軸の消滅さえ視野に入れてゆくだろう。きっとそれは不老不死という長くて困難な人類の願望すらも解決してしまうのかもしれないのだ。だが、果たして、人類故のとって本当に良いのかどうなのか?今の私には考える能力を持ち合わせていないのだ。


2017年12月1日金曜日

無料キャンペーン12月度開始 「都会と知事の戦い」

無料キャンペーン12月度開始 「都会と知事の戦い」
期間:12/1~6
都会と知事の戦い
古い羅針盤46章
目次
したたかな地方創生
心と体を寄せるケアを想う
オリンピックは国威行事か?
弱者という若者像
知事という民意
労働生産性向上という蟻地獄
自力とやる気があればこそ
イノベーションという大学の場
経済格差の実感
未成年者に集う
善きモノを持つ国とは何か?
筋トレが流行だとか
プラットホームという視点
人間がAI飼育される日
新・人類進化史とは?
汗と泥
都会で手に入らないモノ
市民感覚の鋭さ
台風多過
近未来の絶望
国の社会保障はオレオレ詐欺
順応成る非凡さ
捕虜という戦略兵器を問う
教科書が変わってゆく様に驚く
宇宙を見る目が優しくなる
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2016.09月)掲載されたものを纏めたものです。
引用文献
「「ユマニチュード」という革命: なぜ、このケアで認知症高齢者と心が通うのか」:イヴ・ジネスト、 ロゼット・マレスコッティ
「ブラックバイトに騙されるな!」:大内 裕和
「50歳からの起業術 ~シニア起業と独立を成功に導く実践的ノウハウ」:中野 裕哲
「戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗」:加藤 陽子
「人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き」:ジェリー・カプラン、安原 和見
「世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史」:スティーブン・ジョンソン、 大田直子
「漂うままに島に着き」:内澤旬子
「ビビビ・ビ・バップ」:奥泉光
「家族のゆくえは金しだい」:信田さよ子
「もっと知りたいマティス: 生涯と作品」:天野知香
「密室の戦争――日本人捕虜、よみがえる肉声」:片山厚志、 NHKスペシャル取材班
「ここまで変わった日本史教科書」:高橋秀樹
「星くずたちの記憶――銀河から太陽系への物語」:橘省吾



成功者は語れる


経済新聞に私の履歴書という長期間コラムがあるが、これが大抵、既に第一線を退いた高齢者(失礼)の出世話だ。為になる部分もあれば、閉口する部分もあれば、時代が違うだろ!と突っ込みたくなる部分もある。だが、成功している実績がればこそ、周囲を唸らせ、沈黙させる力を持っている。逆説的に言えば、そうであるから大新聞にも掲載されるのだ。で、「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」:西野亮廣氏。彼は冒頭で述べた業界のお歴々とは大いに異なるヒーローだ。若いし、学歴もそれほどではないし、お笑いタレントという典型的な芸能人でもある。そして、我々世代ではそれほど有名ではない。が、やった事は画期的だし、理屈が通っている。尤も成功事例というものは概ね、結果が伴っているので、何とでも途中段階は修飾出来る。そして、もう一つ大切なことは、成功者故の傲慢さが鼻に付く。それは冒頭での成功者たちが幾ら謙虚に自分の過去をなぞらえても、成功者には違いない美句美麗な表現が鼻に付くわけで、根っこは同じようにも思えてくる。さて、氏の偉業の特徴は絵日記を分担制で創り上げた事と、その費用をネットで募った事。極端に言えば、この二つだ。後者は多くのスタートアップ企業がトライしているので、それほど珍しい訳ではないが、絵日記をそうして創ろうとした発想はユニークだ。出来ないと思われていた事を若い発想力で打ち破る!なんてのがこの革命の中身でもある。そして、又、ある意味ではそんな先進的な事をおバカ?なお笑い芸人が成し得たという逆説的成功事例を氏自身が革命と呼んでもいる。この辺りはやや自虐的過ぎる気もするが、周囲のマスゴミの取り扱いが余りにも閉鎖的で且つ批判的だった点にも、氏をかっとさせた面もあるのかもしれない。どちらにせよ、成功は成功であり、勝者こそが資本主義のヒーローであると何故か空しい現実でもある。



2017年11月30日木曜日

株の基本のき


株投資は小金を持つと、誰でもチャレンジする分野だ。概ね、そのきっかけは株でべらぼうに儲かったという周囲の自慢話を拾ったか、あるいは、証券会社の担当者からの言葉巧みな勧誘だったりする。そして、概ね、損をする。余程運が良ければ別だが、大抵な人が損をしなければ、証券会社があれほど高収益を上げる訳はないし、一部の富裕家が存在出来ないからだ。極論を言えば、パチンコに近い。半分の運不運が既に決まっている宝くじまでとは言わないが、株の原点は大抵の企業が成長するという前提は極めて楽観的だ。しかも、昨今は株売買の主役は高速通信を使った人工頭脳であるから、多くの棋士が勝てなくなった碁の世界のように、人間が勝てる世界はもう殆ど無いと言えるのかもしれない。そうは言え、大手の銀行が低金利という守りの体勢にある中、虎の子の貯金は自己責任で保守しなければならない時代。片や、株の配当率は年間数パーセントはあるのだから、魅力的でありつづけるのだ。で、「めちゃくちゃわかるよ! 超株入門」:ダイヤモンド社、深野康彦氏だ。超という所がポイントだ。これを読めば、いきなり株で大儲け出来るなんて、考えない事だ。これは自慢ではないが、金融商品で多くの失敗を重ねてきた私だからこそ、断言出来るのだ。さて、この本は1)キホン、2)失敗しない自分流の株選び、3)買いのタイミングがシンプルに、4)売りはメンタルコントロールと自分のルールで、と分かれている。2と3章が重要だろう。特に、押し目買い、三角持ち合い、Wボトムは統計学から見た簡単な投資判断だから、利用しない手はないだろう。日々売り買いで稼ぎたかったら、そうすべきかもしれない。但し、このメインのライターはFPだから長い期間に動かない顧客は必要としない。むしろ日々株で遊んで欲しい訳だから、その点は注意が必要だ。株はある意味、日本経済の景気動向を見るうえで貴重なファクターだ。経済の勉強には一番身近なものでもある。でも、身近過ぎて危険も多い。慎重に付き合うことを私は勧めたいと思っている。



2017年11月29日水曜日

遠い異国の地で想う事


「だから、居場所が欲しかった。 バンコク、コールセンターで働く日本人」:水谷竹秀氏を読んでいる。氏はこのブログに登場するのは、二回目。前回は老後のパラダイスとしてフィリピン・ルポした「脱出老人」が唸らせたが、今回の取材は逆に成長著しいアジアで苦闘する三十代前後の日本人たちに光を当てている。そして、その職場はコールセンター。沖縄が主流である(労務費が安いというだけの理由)であるはずが、更に異国の地バンコクにある。彼らの月給は10万円程度。よって、現地の日系企業の駐在員からは下に見られてる感もある。それはタイに日系企業が多く(4500社)、且つ在留日本人もそれに比例して多い(7万人)からだ。但し、タイ自身の物価の安さで十分暮らしていけるが故に、駐在員からすれば信じ難い低給与のコールセンターが存在するとも言える。更には氏は彼らの多くが日本では非正規社員の過去を持ち、就職氷河時代に位置していたとも指摘する。ある意味昨今の景気回復とは縁遠い存在でもある。そして、氏の展望は彼らの今後の行き先、「下流中年」→「下流老人」への道だ。又、脱出老人たちが、冷淡でゴミ扱いしかねない日本の女性を憂い、フィリピンで天国のような生活をエンジョイするように、閉鎖的で且つ弱い物虐めする日本社会を憂い、こうした落ちこぼれ日本人が何となく居心地の良いタイに漂流してきているのだ。これは一章の話。二章では下流中年となってタイにタイ女性と息子で夜逃げしたケース、三章ではそんなタイでさえ、居所を失ってしまう男性のケース、四章ではタイの若い男に嵌まる日本女性のケース、五章ではその男に嵌まる日本男性だ。氏曰く、皆居場所を求めて、タイまで漂流しているのだと。それは以前紹介したフィリピンの中年男性にも当て嵌まる物悲しい日本人の姿だ。生き抜く、その苦しさは日本では格段の想いを誰でも持っている気がする。血縁、地縁、そしてお金も無くなった場合、日本は本当に暮らしにくい国ではないか?そう思えてくる深刻な事実をこの本は伝えている。



2017年11月28日火曜日

いつか来る道


認知症。この病と言うか老いの症状はこれから多くの人々を悩ませ、苦しませることだろう。それだけ、高齢化が進み、そして同時に少子化で人手不足故に、家族がどうしても認知症の肉親を抱えて苦悩しなくてはならない状況にあるからだ。多分、誰でもが他人事だと思う。自分の肉親が罹らなければ。あるいは、罹らないでと祈っているに違いないのだ。「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白、NHKスペシャル取材班を読んでいる。これがテレビで放映された番組のもう少し詳しい内容なので、恐らく観られた読者も多いかと。章は幾つかの事例に分けられている。1)介護は突然始まった(患者=母親(息子が殺害)、妻(夫が殺害))、2)別人になった妻でも離れたくない(患者=妻(夫が殺害)、同例)、3)夫の介護は私しか出来ない(夫(妻が殺害)、同例)、4)介護離職の先にあるもの(母親(息子が殺害)、同例)、5)事件の境界線は何処にあるのか、6)悲劇を未然に防ぐことが出来たかだ。これらのケースはいずれも自力・自宅介護ケース。どんどんと追い込まれ、最後は肉親の首に手を掛けてしまった悲惨な事例だ。そこには、「家族のことは家族で解決すべき」「家族が介護するのが当たり前」「家族は助け合わなくてはいけないと」という家族という呪縛だと本は指摘する。そして、その呪縛から早い段階で他人に救いを求めることこそが、重要と説く。介護うつになる前に他人に任せる勇気が必要なのだ。但し、実際自分の身内で起きた不幸を振り返ると、本人が望むように介護が出来たかと言えば、NOだ。幸い、近親者は透析治療で二日に一度の通院は必要だったものの、最後まで意識は常人だったし、痩せた私を逆に心配する位の思いやりも持っていた。それにも関わらず、自宅で臨終させることは出来なかったし、がん告知も不十分だったと思うのだ。そして、其処にあるのはやはり家族という強い想いだ。世話になった分を恩返ししたい、何とかしたい!と思う心は結局は他人には解り得ないとも思うのだ。それを防ぐには、事前に対象者となりそうな近親者にエンデイングノートを記載して貰ったり、常日頃からコミュニケーションを欠かさないことかもしれない。そして、まずは我が身こそ、認知症を患わないように、日々頭と身体の両方を使うことに気配りすべきと考えたりしている。さて、皆さんは如何だろうか。



2017年11月27日月曜日

自由貿易の底辺


TPP11だとか、EPAだとか、自由貿易のニュースが華々しい。確かに自由こそが民主主義の根本だから、総論は国家として正しい経済活動だろうと思う。だが、その一方で競争力の無い産業は輸入品に押しやられる結果とない、その為に政府は気前よく補助金を支給する。補助金と言っても国民の税金がメインだ。きっと、畏き官僚は輸出産業が潤い、その税収入で補助金をカバーすると言い張るだろう。論理的には正しいが、それは本当に正しい事だろうか?順序としては、労働生産性や他への産業転換を果たした後に、貿易は自由解放すべきである。それが間に合わないからと、安価な労務費で賄われる農産物(全てがそうではなく、労働生産を高めたオランダや米国等の事例もある)に安易に置き換えることは、結局は自国での産業構造を変質させることにもなるのだ。確かに、それこそがグローバル経済の論理ではあるが、今後少子・高齢化する日本社会では、必ず分散型経済を再構築しなければならないだろう。そうした国内事情の中、高度経済成長期と同様に、イケイケGOGOの輸出作戦は身の丈に合っているのだろうか?成長有るマーケットに進出は正しい。だが、最終的には周辺を海で囲まれ孤立した島国である日本が、分散型国家としての生き残り策もキチンと考えてゆく必要があるようにしか思えないのだ。自由貿易の根底には、産業界の成長格差拡大という劇薬が隠されていて、それは又、世界がポピュリズムに吹き荒れている一部の富裕層にのみ、資金が偏在する昨今の情勢と相似形なのだと思う。貿易とはしばしば戦争と同様に取り扱われる。かの隣国の「一帯一路」なる広域貿易圏の拡大・延伸も根っこは同じだ。言わば、グローバル販路の確保であり、南シナ海での戦闘能力拡大の目的でもある。

自由が重要であると、電話は携帯からスマホに移行し、より情報は身近になり便利になった。だが、その弊害は神奈川県で起きた連続殺人事件でも顕在化しているように、殺人すらも自由に出来るようになってしまっている。それを本当の自由と呼ぶのか?は疑問だろうと思う。物事には必ず、表裏があり、損得がある。そして、その背景となる時代は刻々と変化している。政策も自ずと前時代的なモノから柔軟に変えてゆく英断も必要ではないかと思ったりしている。



2017年11月26日日曜日

2017(平成29年).11.26書評

先週の評点:
「スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる」(△):寺田新、「図解 知識ゼロからの現代漁業入門」(〇):濱田武士、「日本の地下で何が起きているのか (岩波科学ライブラリー)」(◎):鎌田浩毅、「核DNA解析でたどる 日本人の源流」(〇):斎藤成也、「残念和食にもワケがある - 写真で見るニッポンの食卓の今」(△):岩村暢子、「スティール・キス」(◎):ディーヴァー,ジェフリー、 Deaver,Jeffery、「くちなし」(△):彩瀬まる。
今週のお題:
「だから、居場所が欲しかった。 バンコク、コールセンターで働く日本人」:水谷竹秀、「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白、NHKスペシャル取材班、「めちゃくちゃわかるよ! 超株入門」:ダイヤモンド社、深野康彦、「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」:西野亮廣、「潮風エスケープ」:額賀澪、「裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークXIII」:石田衣良。
近況:
喪中用のハガキが多く届く時期だ。私も今年はそれを出すサイドに立った訳だが、段々と世代交代が進むという冷酷な事実でもある。巷はクリスマスや正月を前に、販売セールに余念がないが、本当に必要なものがるか?やや疑問ではある。と言いながら、私もスマホに連動してデータ採取できるウェアラブルウオッチを買った。睡眠時間や心拍数の時間経緯が自然と取れるので、暫し楽しんでいる。尤も、冷徹な運動実績が残る為に、安易に日々のトレーニングをサボれない辛さは生じるのだが。





2017年11月25日土曜日

漁業とは何だ?


林業、農業そして、この漁業が第一次産業を形成し、日本で生産性向上が遅れている分野と何時も名指しされる訳だが、林業に次いで、漁業も分かり易い本が出たので、勉強する。「図解 知識ゼロからの現代漁業入門」:濱田武士氏を読んでいる。日本の漁業のピークは1980~1985年、年間1100万トン、約2兆円の大産業だったが、今や、1兆円ぎりぎりだ。農業は9兆円程度なので、凡そ10倍の規模だ。一方、就業者は16万人、それに対し、農業は182万人。これが林業になると漁業の更に1割程度まで落ちる。さて、その仕分けは猟場から、沿岸、沖合、遠洋と分けられ、沿岸が2割減に対し、沖合が半減、遠洋が3割程度まで減少している。又、これらを漁法で仕分けると、沿岸が大型定置網が主流、沖合が底引きもしくはまき網、遠洋は沿岸を似通った方法だ。但し、行き先は遠マグロを求めて、南半球や大西洋まで繰り出している。

次に魚種類で言えば、量ではサバ、金額ではサケ類だ。章は7つに分かれているが、重要なのは3)漁業の仕事と経営を知る、4)日本の養殖と栽培漁業を知る、6)水産物と国際関係を知る、7)漁獲資源の保護と環境保全を知る、だろうか。やはり、ここでも少子・高齢化の厳しい波が襲い、経営は決して楽ではない。但し、外国人による代替化は皮肉な事で一番進んでいて、インドネシア人を中心に6千人以上働いている。一方、期待の養殖は既に3割を占める程の重要性を持っているが、15倍ほどの餌(魚)が必要な事で、コストの半分以上がこの餌代に必要で生産量自体は頭打ちになっている。国際情勢も厳しい。未だ、先進国に届かない中国での漁業従事者数は多く、14百万人!逆に大型船を使った北欧等の近代漁業は日本の1割程度の人数で10倍の生産性を上げている。又、消費側から見ると、健康志向でアジア・アフリカでの需要が急増していて、こちらも魚が食卓から消えようとしている日本と大違いなのだ。

逃した魚は大きく見えるではないが、永きに渡って日本の食文化を支えた漁業ではあるが、先行きは決して明るくない。票田には成り難く、且つ消費者からもやや突き放されている感のある産業ではあるが、「和食が消える」で紹介した懸念がここでもぴったりと当て嵌まる事がやや残念ではある。



2017年11月24日金曜日

和食の原点とは?


「残念和食にもワケがある - 写真で見るニッポンの食卓の今」:岩村暢子氏を読んでいる。考えれば、日本食は2013年にユネスコ無形文化遺産にも昇格したが、意外に庶民の食卓ではレアな取り扱いが続いている。その辺を氏は鋭く追及している。章は1)まだ、要るの?ご飯とみそ汁、2)和食は異文化体験、3)暮らしに和食は馴染まない、4)和食の心はどこに、5)好きを立てれば、和食たたず、6)和食遺産は相続放棄と結構刺激的章立てだ。例えば、1章の各項目別に表題を見るだけで唸ってくる。白いご飯は味がない、米の朝食は1/4人、白いご飯出すの面倒、みそ汁はあってもなくてもよい、う~ん、私は海外に赴任や長期滞在の経験があるが、白いご飯に味噌汁なんて憧れだけどなあ!2章では1汁三菜を知らない、主食重ねの満足、消える「さしすせそ」と和風調味料、給食で初めて煮物を食べる子供たち、魚料理は週一となると、我が食卓を振り返れば徐々に似たり寄ったりの風景が見えてくる。家人は結構頑張って料理に励んでくれている(嫌々ながらではあるが)せいで、ここまでは行かないまでも、手抜きしたい主婦、且つ仕事や育児を持つお母さんの大変さは何となく理解出来るのだ。3章はもうすこし、厳しい。箸が消えてゆく、マグカップの味噌汁・洋皿のご飯、お子様プレートで食べる大人たち、食卓はフリーデスクと連なる。でも、これって分かる。食事に其処まで皆注力出来ないのでは?と思う。冷凍食品然り、コンビニ然り、頑張らなくても近くにそこそこの食事の供給場所があり、そこそこに美味しいのだ。外国でこんな便利で豊かな食環境は存在しない。だからだろうと思う。むしろ、和食系はもう一つ努力が不足している気がする。これはおむすびの進化がパンの大進化に較べれば極めて努力不足なのと似ている気がする。権威におごぶって和食をもっと進化させる努力が欠けているのでは?と私はこの本を読んで思った。嘆くよりは改善。本当に和食が重要と思うのなら、(もっとも何の為に重要なのかではあるが?)改善すべきでは?と思った次第。久しぶりに本とは真逆の考えを抱いた。皆さんは如何だろうか。





2017年11月23日木曜日

11月度無料キャンペーン2弾 医療と健康の狭間を歩く 健康の羅針盤2

期間:11/23~28
健康の羅針盤二 医療と健康の狭間を歩く
目次
●十三夜 月を想う頃
●IKEYAやニトリの回し者ではないが。
●ブランドと寿命
●医療技術の進歩と人生観の折り合い
●二千百年の絵姿
●下りのエスカレーターと言う悲劇
●眠りたくなる、眠りのお話
●爆食がもたらす世界の悲劇
●一番絞りとブランド作り
●老人会ならぬ都知事選挙
●ロング・ナウ・時計をご存知か
●時間泥棒と運動神経
●二十年ぶりの風雪に勝てるか
●グリーフケアを考える
●夢破れて、山河無しとは
●空気が読めない愚かさ
●ワル顔は悪い性格からやってくる
●INPUTとOUTPUTという単純な問題
●悪事が蔓延るは当たり前
●コップの水の在り方を考える
●コーヒーが熱い、熱い、熱い
●取り敢えず、ビールではダメなTRIAGE
●グルメツアーに行く
●ニッシェをご存じか?
●慢性胃腸炎という診断は吉か?
●ゲームも音楽も揺らいでいる
●お酒を飲めない人への朗報
●居たぞ!ピロリ菌
●放任主義が、がん治療には良いらしい!
●渡辺淳一氏の死を悼む
●霜降り肉より、まずは牛乳を!
●深手を負ったインプラント後遺症
●数字で煽られてるのは、誰か?
●山ガールに煽られて
●二十十八年というピーク
●若さという希望と老いという絶望

●引用文献
「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」:吉田たかよし
「人間ドックと命の値段」:佐伯一郎
「悪医」:久坂部羊
「早起きのご利益」:佐伯一郎
「どうせ死ぬなら「がん」がいい」近藤誠
「失楽園」:渡辺淳一
「人間ドックと命の値段」:佐伯一郎
「謝るなら、いつでもおいで」川名壮志
●あとがき
本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(二十一三・十二月~二十一四・八月)掲載されたものの中から、健康に関するエッセー分を纏めたものです。

狼青年に従う時


先日、「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」:河合雅司氏を読んだ。しばしば新聞に広告が載るので、結構人気が高い。一方、この「日本の地下で何が起きているのか (岩波科学ライブラリー)」:鎌田浩毅氏の方がよほど、怖いが、何故か話題にならない。やはり、堅い岩波だから?と揶揄してしまいそうだが、時間軸がアバウトだからだ。氏は語る、2030年~2040年に南海トラフ地震が起きると。う~ん、後20年か?多分人々は目先のボーナス額とか、景気や株価に関心が高いはず。先の未来予想図が具体的且つ至近な年月で書かれていたので、心配になっただけに過ぎないのだ。人間とは斯くも楽観的であり、それだからこそ、平気で生き抜いて行けるのかもしれないのだが。章は1)熊本地震と豊肥火山地域、2)必ず来る南海トラフ巨大地震、3)活断層と首都直下地震、4)活動期に入った日本列島の活火山、5)富士山はいつまでも美しい山か、6)カルデラ噴火はいつ起きるか、7)想定外に起きる災害への対処に分かれている。例えば、6章のカルデラ噴火は以前、経済系週刊誌に掲載された記事をこのブログでも紹介した。これさえも十分に起き得る可能性を今の日本列島は秘めている。繰り返す様で申し訳ないが、日本は北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートの4大プレートにちょこんと乗った半島だ。世界の地震の20%を受け持つ、それは危ない地勢上の位置づけだ。具体的方策はこの本には実は書かれていない。但し、言わんとすることは、備えあれば、憂いなし。そうした想定を心の片隅にして、避難訓練や自分の家の周囲の地勢を普段から知り置く事だろう。怖いのは最初は津波で、次は二次災害で起きる火災だろう。少なくとも東日本大震災を間近で経験した者であれば、行動できるはずだ。美しき日本にはこんな棘がある。それを知っているか知らないかで大きな違いが生じる。はてさて、20年後に私自身は生きているかどうか?むしろ、中国の領土になっている恐れの方がもっと大きいかもしれないのだが。



2017年11月22日水曜日

「毒親とカエルの楽園」古い羅針盤59章 発売開始

毒親とカエルの楽園
古い羅針盤59章
目次
●プラットフォームというストックヤード
●諦観の忘却
●少しマッチョになったかも
●自由化という破壊
●ゴーストマンは消えてしまった
●量的疾患なるストレスを学ぶ
●カエルの楽園は本当らしい
●自動運転の現実
●身内の不幸
●色々な人生があるんだ
●大人になって勉強すべき事
●ブラックホールのお勉強
●漫画家と絵本の関係
●移植という医療行為
●種子というタイムカプセル
●人生という一気通貫
●何処かで見た風景
●毒親という考察
●CASEというEV解析
●カエルの楽園が侵される
●テロリストと考える
●働き方ってどうすれば良いの?
●限界利益0の先社会
●食い物の恨みは大きい?
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2017.10月)掲載されたものを纏めたものです。
●引用文献
「図解入門 最新 ミサイルがよ~くわかる本」:井上孝司
「最後の超大国インド 元大使が見た親日国のすべて」:平林博
「ゴーストマン 消滅遊戯」:ロジャー・ホッブズ、 田口俊樹
「ストレスのはなし - メカニズムと対処法 (中公新書)」:福間詳
「「カエルの楽園」が地獄と化す日」:百田尚樹、 石平
「これから始まる自動運転 社会はどうなる!?」:森口将之
「母ではなくて、親になる」:山崎ナオコーラ
「大人のための社会科 -- 未来を語るために」:井手英策、宇野重規
「ブラックホールをのぞいてみたら」:大須賀健
「馬場のぼる ねこと漫画と故郷と」:馬場のぼる
「移植医たち」:谷村志穂
「スイカのタネはなぜ散らばっているのか: タネたちのすごい戦略」:西本眞理子&稲垣栄洋
「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」:ケント・ギルバート
「ぼくは13歳、任務は自爆テロ。: テロと戦争をなくすために必要なこと」:永井陽右
「猿の見る夢」:桐野夏生
「天使の柩」:村山由佳
「検証 働き方改革 問われる「本気度」」:日本経済新聞社
「限界費用ゼロの社会」:リフキン
「侵略する豚」:青沼陽一郎


ヤポネシア人なる日本人


クリスパーなる遺伝子編集術を学んだばかりで、又もやDNAか?と呆れるかもしれないが、この本もやはり遺伝子研究の一つだ。「核DNA解析でたどる 日本人の源流」:斎藤成也氏を読んでいる。まず、核DNAとはヒトゲノムを呼ばれる23本の染色体であり、23番目にX,Y染色体があり、これがXX(女性)、XY(男性)を仕分ける。これが32億個(A,C,G,T)存在する。よって、これを近代日本人からご先祖様へ向かって遡れば、何となく解りそうな気はしてくる。で、章は1)ヒトの起源、2)出アフリカ、3)最初のヤポネシア、4)その二重構造、5)ヤマト人の二重構造、6)最後に分かれている。これに先立ち、このブログでも日本人は何処から来たかを化石やその他の資料から考察した文献も紹介したことがある。その結論はユーラシア大陸から日本流入ルートは4種類あるとの事だった。(要は4種類の文化もしくは人種が流入した)さて、この本ではどうなるか?現代人に一番近い進化は50万年まえのホモサピエンス(旧人)と20万年まえの出アフリカ(新人)。それからこの出アフリカ新人が世界中に拡散し、日本列島に到達するが、そこに縄文人(アイヌ人)と弥生人(オキナワ人)の到来時期ずれでの複合現象が起きてくると言うのが一般説だ。だが、更に第三の人種(ヤマト人?)が登場するのが氏の新説。これを縄文(第一成分)と弥生(第二成分)との混合比率で分布を作ると、関東周辺の県人会が近いのは、北海道や鹿児島。逆に離れているのは、当然ながら沖縄だが、もっと離れているのが福井や島根や鳥取となるので、裏日本が韓国に近い事の地政学的理由が介在しているようにも思える。単一民族と言いながら、日本人には多くの異なる遺伝子が複合的に分散継承されている事は、今後その多様性への期待も大きく膨らむようにも思える。氏の研究の良さは古文書や地理、あるいは過去の文献をしっかりとトレースし、仮説を自ら立てている点かと思う。今後の研究の展開が楽しみな分野でもある。


2017年11月21日火曜日

教養という格言


頭が良いとか、切れるとか、日々何気なく使われる言葉。これ中々意味深だ。要は比較論で語られる事が多いし、学歴などで単純に規定されたりもするので、ややこしい。経済系ブログにはT大医学部卒の識者が昔から自分はそう言われ続けたが、だからといって社会的に成功するかと言えば必ずしもそうではない、別な人徳もしくは他人を思いやる心が無ければ、ダメだと述べている。又、学歴など一瞬の出来事で、永続的にそのレベルを維持し、向上する努力が欠かせないとも述べている。なるほど、その通りだろう。先日の主要各国の首脳の学歴から言えば、日本も米国もそれほどではない。それ以外の何かを持っている為に、国のリーダーになっているのだろう。ここに「教養」という言葉があり、その定義とは何かと言えば、「自分が知らない事があるという自覚」と「相手を思いやる心」だそうだ。その為には、やはり過去の賢人たちが書き上げた書籍を出来るだけ多く読む事と、多数の人と話を重ねる事で自分とは違う価値観を認識する事なのだと思っている。武士が常に携帯している刀を日頃から手入れするように、我々凡人であっても、日々学ぶ姿勢を忘れず、自分は至って無知であるという謙虚な態度で臨めば、中々昇進出来なかったり、あるいは周囲から浮き上がって居たりする現状を打破できるかもしれないのだ。「君は頭が良過ぎるね」は「GOOD QUESTION」と同じで、やや揶揄された表現と受け止めた方が良いだろう。KY人間が時代を切り開くとは言うが、その永続性には疑問がある。切り開くだけでは無く、延々とその獣道を舗装し、誰でもが利用できるようにしてゆく努力こそが社会に貢献する事なのだと思う。



2017年11月20日月曜日

クリスパーの奇跡


CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見」:ジェニファー・ダウドナ、 サミュエル・スターンバーグを呼んでいる。これはゲノム編集を可能にしたクリスパーの開発秘話であり、又、これによって今後治癒もしくは応用が可能な分野の推定、そして一番ややこしい人体へのメスの入れ方へ論議が掲載されている。1部の章は1)クリスパー前史、2)細菌のDNAに現れる不思議な回文、3)免疫システムを遺伝子編集に応用する、4)高校生でも遺伝子編集が出来るに分かれ、2部の章は1)アジア象をマンモス遺伝子に変える、2)病気の治療に使う、3)核兵器の轍は踏まない、4)福音や厄災かに分かれる。

1部の開発秘話はやや専門的だが、分かり易く記述されていて、研究者の配置、リーダーの選択等、あるいは先端技術のリサーチ方法等、元研究者の私としては、非常に面白く読み込んだ。何かを成し遂げようとする場合は、人員及び時のマネージメントが必要なのだと再認識した次第。問題はやはり応用を語る2部かも。何でも出来る、恐らく人間改造も至って簡単に可能になる技術を手にした現状、氏も含め、どう倫理面を乗り切るかを素直に論じている点が好感が持てる。但し、そうは言っても難病の治療になるこの手法は、何としても使いたいと思う気持ち。これは結局、皆研究者のジレンマなのだと思うのだ。知りたい気持ちとそれが社会に対する影響を鑑みて、ややしり込みする気持ちの端境期で右往左往しているのが現実なのだ。こうした躊躇した姿勢に対し、人類にとって死活問題である農産物の遺伝子改良に関しては、もっと本質論議をして積極的応用を進めるべきと指摘する。いずれにせよ、我々の遺伝子はこうした遺伝子解析(読む事)及び改良(書き込む事)を我々に知らしめた。その後は何を求めているのだろうか?私は又、はたとその質問に至る。これを知らせて、もっと難病に立ち向かえと言っているのか、あるいは、温暖化になろうが、放射能汚染になろうが、しぶとく生き残る人体の改良を人類に求めているのか?定かではない。だが、いずれにせよ、その応用方法に関しては、自らの視点で是非に関して考える必要があると思っている。



2017年11月19日日曜日

2017(平成29年).11.19書評

先週の評点:
「古事記: 日本の原風景を求めて」(◎):梅原猛、上田正昭、「CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見」(◎):ジェニファー・ダウドナ、 サミュエル・スターンバーグ、「人を襲うクマ 遭遇事例とその生態 カムエク事故と最近の事例から」(◎):羽根田治、「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?:5つの教育大国に学ぶ成功の秘密」(◎):ルーシー クレハン、 苅谷剛彦 、「小さい林業で稼ぐコツ: 軽トラとチェンソーがあればできる」(◎):農文協、農山漁村文化協会、「高架線」(〇):滝口悠生、「ランニング・ワイルド」(△):堂場瞬一。
ノンフィクはどれも逸材。小説は滝口氏が面白い。堂場氏の著作量は驚異的だが、その分内容が伴っていない?
今週のお題:
「スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる」:寺田新、「図解 知識ゼロからの現代漁業入門」:濱田武士、「日本の地下で何が起きているのか (岩波科学ライブラリー)」:鎌田浩毅、「核DNA解析でたどる 日本人の源流」:斎藤成也、「残念和食にもワケがある - 写真で見るニッポンの食卓の今」:岩村暢子、「スティール・キス」:ディーヴァー,ジェフリー、 Deaver,Jeffery、「くちなし」:彩瀬まる。
近況:
近親者の49日が終わった。これで暫しは、悼む行事は中断だ。49日とは7日掛ける7回で六道への道を見極める為の期間だそうだ。故にこの日を過ぎると、真に故人もこの世から離れるし、残された我々も故人から離脱する日だそうだ。何故、7*7なのかは別にして、人間の記憶が薄れるには日数が必要という事だ。そして、其処には何かしらの区切りをつける畏き方法でもあるのだ。さはさりとて、今の世界に生きる我々はその死を乗り越えて、頑張って生き抜くしかない。そう思ったりしている。

2017年11月18日土曜日

4大プラットフォームの命名


アマゾン、FB、アップル、グーグルなる4大プラットフォームに関して、経済新聞とそのブログが大きく取り上げ、色々な見方が顕出されていて、楽しい。世界には何と賢者の多い事かと、関心している。ある識者はあれは物理的に離散した米国故の発展であり、日本や欧州の様に、人口密度の高い地域では大きな影響はないと言うし、ある米国識者に依れば、アマゾンが胃袋で、FBが心、アップルが局所、グーグルが脳だと例える。その意味は高成長で留まる所を知らないアマゾン、キリスト信者よりも登録者が多いFB、魅惑的で官能的なアップル、そして何よりも抜群の検索機能をもつグーグルを身体の一部に例えた結果だ。中々洒落ているではないか。但し、実際のこの4大プラットフォームの行いは当初皆が歓待していたほど、美しくはなく、公共的でもない事が段々皆に知れ渡り、不快なイメージが徐々に拡散しつつあるのも確かなのだ。消費者に良いのは確かであっても、社会にとってそれが良い選択なのかどうか?はやはり議論すべき時になっている気もするのだ。消費者と言ってもネット利用者に限られるし、プラットフォーム側でそれさえもコントロール出来る訳で、公共性とは相反する場面が多発している事も確かだ。尤も、現代の資本主義もその短期利益主義故に富の格差を生み、更には政府の公共的視野も覚束なくなっている訳で、どっちもこっちと言う気もしてくる。いずれにせよ、IT社会がお得で便利で安心を謳い項目として拡散・拡大するのは防ぎようがない訳で、如何にそこに公共投資(結局は税金?)を付加させるかがポイントになろうかと思う。但し、彼らは政治家や大企業の幹部面々が行っているように、税金の低い国へと本社を移転したりと、グローバル化と言いながらそれを逆手にとった悪質な税逃れも得意でもある。その意味では国家間で横断的な税制規約を創ったりする事が前者も含めて、不正を防ぐ手立てとなると思う。尤も、そうした事に前向きになるのは、ごく少数の賢者であろうし、多くは何も知らされない一般庶民であろう。いやはや、誠に住み難い世の中になっている。



2017年11月17日金曜日

熊に襲われた怖い話


「人を襲うクマ 遭遇事例とその生態 カムエク事故と最近の事例から」:羽根田治氏を読んでいる。海と山とどちらが好きかと聞かれれば、私は山と答える。何故か?余り泳ぎが上手ではないからだろうか?あるいは一昔前、怖いサメのジョーズを観たからだろうか?きっと、裸のイメージがあって猥雑で嫌いなのだ。だが、この本を読むと、山も嫌だなあと思ってしまう。当然、山にも危険な野生動物が居て、今や、杉化した日本の森林には彼らの好きな食べ物が減り、且つ少子・高齢化更には大都市集中で、山村に人が少なくなっている背景から、彼らとの遭遇は必須になりつつあるのだ。その中での一番は驚異は熊だろう。この本に書かれている実際の遭難事故は50年前の福岡大学生2名が亡くなった事件から、最近の事故例まで至る。中には観光客を含め、50名程度の人を巻き込んだ事件が畳平(乗鞍高原:北アルプス)で2007年に起きている。死亡事件にはならなかったが、辛うじて一命を取り留めた被害者は片目を失明し、不自由な身体になってしまった。一番至近な例は極く最近起きた、十和田湖周辺での山菜獲り時の遭遇事件だろうか。山菜狩り自身は道や笹山に不慣れな人には過酷な作業の様で、その上に熊に襲われたら堪ったものではないが、麻薬みたいなものだろうか?何人もの被害者が発生している。奇跡的に助かった猛者たちの証言は、果敢に熊と戦った記述があるが、素手では到底勝てない(例え、適切な道具があっても?)事実が其処にある。死んだフリなど通じないし、必死の抵抗をすることこそ、生き残る手段であって、熊も突然自分のテリトリーの現れた人間にパニくって、必死である事も我々は知るべきなのだと事件は語っている。この本によれば、ヒグマ1万頭、ツキノワグマ3万頭が日本に生息する熊の総数らしい。体重は100~200kg程度、それほど重くはない。又、人身事故数は平均して年間百人程度で、数名が亡くなっている。その殆どがツキノワグマ。比較的小柄である彼らの方が、より人間に対して攻撃的になり易いのかもしれない。本の最後に、どうしたら熊と遭遇しないかのレクチャーが載っているが、山登りを必須する人は必読だろう。ご安全に。



2017年11月16日木曜日

木こりは簡単じゃない?


「小さい林業で稼ぐコツ: 軽トラとチェンソーがあればできる」:農文協、農山漁村文化協会を読んでいる。巻頭には、軽トラとチェンソーがあれば出来るとあるが、そう簡単に木こりにはなれない。但し、この本には林業の小さな始め方から懇切丁寧に、説明が掲載されているから多分、困らない。特にビジネスの視点から、どの間伐方法がどれくらいの売り上げになるのかが明快で分かり易い。特に本が薦めるのは「薪で売る」。チップの5倍超で売れるのだ。これ以外に、木の駅で売る方法もある。日本のNPOの中々やる。衰退一途の林業を活性化する手立てとして、色々な手立てや仕組みが出来ている。材木はA材(直材)、B材(曲がり材)、C材(低質材)に仕分けされ、一番安価なC材の処理方法が底辺を支えるのが非常に重要なのだそうだ。木質バイオ発電処理も有効だ。里山開発で一躍有名になった森林再生の一つだ。尤も、どれも投資が必要だ。例えば、基本の基のチェンソーは8万円。安くはない。林業の作業の流れは自伐、間伐、造材、搬出、そしてようやく売却の過程に至る。本で紹介があるように、一番時間と人手が掛かるのは、搬出過程。ここには林内作業車が必要で、自動車並みの投資が必要だ。チェーン自体安全なものではないし、そのメンテナンスも必須だ。更には、薪割り自体も簡単ではない。要は腰掛けでは出来ない訳で、何かのきっかけ、例えば持山があるとか、親族に関係者が居るとか、あるいは、山が大好き!なんて事が重要な気がする。それほど頭で考えているよりも林業は身近には感じられてたが、それでも年収4百万円が目標となると、割があう仕事として皆が考えるのはキツイかもしれない。こうした取り組みが農業にも及ぶと良いかなとも思ったりしている。未だ、そうした本が出ないのは農業の方が未だ、第一次産業として生き残りの可能性が高いのかどうか、今の私には分からないのではあるが。



2017年11月15日水曜日

古事記というロマンを知る


書物というものは、時の権力者が自分の栄華を後世に残すために描かれたものが多く、その真偽に関しては、後世の皆がああでもない、こうでもないと議論する事が多い。特に希少価値的、古代の書物はその努力が多くの労力を必要とするのだ。歴史から学べと、多くの賢者は語るが、その歴史自身も時代ごとに評価や観方も変化するものだし、ややこしい。さる近親者の死に立ち会っても、その評価が勤勉な公務員の勤務評点であったのか、父親だったのか、あるいは夫であったのかで大きく変わるように、移ろいゆく人間とそれで構成される社会の評価は誠に厄介なものであると最近、つくづく思うのだ。さて、「古事記: 日本の原風景を求めて」:梅原猛&上田正昭氏を読んでいる。有名な学者が右代表で巻頭で登場するが、実体はこの最古の古文書を漫画で簡易に説明し、且つ想像される舞台となっている住所を若い(と言っても巻頭の大御所に比べてだが)学者と共に、取材陣が訪問。撮影する形をとって、読者を魅了してゆく。

特に、日本人自身(その由来は別にして、日本という島国に住み始め、そこに国家を形成してきた民族という定義の下で)の心根(神)や在り方(天皇を長とする)を古事記から読み取るのは、非常に大切な事かもしれない。例えば、非好戦的神々(西洋の神々は戦いが好きだし、ムキムキ筋肉質)や姉弟の恋愛を禁じる社会的安寧思考もその一つかもしれない。残念ながら日本史音痴である私は出雲大社くらいしか、この本に登場する歴史遺所は訪問した事がないが、写真から伝わってくる、その厳かで静かな佇まいは心の中に染み入る感じがあるのは確かだ。もし定年後に資金と時間に余裕があれば、この本と共に現地を訪問してみたいものだと思ったりした。



2017年11月14日火曜日

まず高齢化から片付けよう!


「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」:河合雅司氏を読んでいる。

ショッキングな事実を羅列し、不安ばかりを煽る本かと当初は思ったが、そうならない為の政府案とは違う大胆な発想もあり、多くの人が手に取ったら良いのでは?と思う本でもある。今の人口減少の果ては2千人まで行く!と言ったら驚くだろうか?但し、3000年の話ではある。しかし、現実に無策を続ければ日本人自身消滅する可能性も十分ある。まあ、考えれば日本人が発生したのも1000年強前。在り得るのだ。それはさておき、その大きな挙動の中で年齢構成や都市、ビジネス、などが、徐々に衰退してゆく予想は中々辛い事実だ。氏は第一部でそれを嫌というほど、読者に解説し、こうならない為にはどうしたら良いか?と問うのだ。第二部では日本を救う10の処方箋が示される。それは人口減を是として受け入れ、その背景の中で輝く国にするための提案がなされる。どこかの1億人総活躍などと言う非現実的施策を氏は好まない。幾つか、紹介すると、戦略的に縮める、豊かさを維持、脱東京集中、少子化対策の4柱だ。戦略的に縮めるでは、ややトリッキーな方法だが、高齢者定義を変えてしまう大胆な方法だ。これは他の組織でも行われていて、数十年も変更のない制度を高齢化時代様に修正すれば済むだけだ。但し、その変化で年金制度とか雇用問題とか、それをどう組み込むかが本には書かれていない。巷では75歳定年という言葉にしばしば使われる様に、結局は今元気な年寄りは年金を取り上げ、働けば良いはずなのだ。豊かさについては、昨今コンビニすら人手不足に喘ぎだす中で、24時間操業は無理になってきている。過剰なサービスとは何処かをしっかりと線引きすべき時代だ。氏の言う飛び地合併も面白い発想だ。脱東京では、地方大学の再利用、セコンド市民の設定、非居住地区設定等、まだまだ発想の転換が不足しているのが、行政型の遣り方の様に思えてくる。氏があとがきで述べるように、即座に解決できる問題ではないのが高齢化ではあるが、逆に何時までも過去の高度成長体験だけに縋る現状の政治家・官僚の発想では、近場の利権に縛られて大胆で未来型の思考が出来ない事も事実だろう。我々一人一人が自分の事として現実を受け止め、厳しい未来予想に対して、どうしたら良いかを考える時を迎えているのだ。


2017年11月13日月曜日

進軍ラッパが空しい


巷の景況感はすこぶる良いらしい。特に海外の成長継続と国内インバウンド景気の根強さで、国内企業の内部留保はどんどん増してゆく。それらは皆、アベノミクス政策のお陰だとばかりに、本丸の賃金アップにかの首相は言及していて、進軍ラッパならぬ安倍ラッパだと揶揄している新聞さえある。時の首相に私的企業の財布の使い道まで指導されたくない!が各経営者の本音だろうが、かと言って安易に給与を上げれば、逆に高利益を熱望する資本家たちの怒りを買い、株価が低下してその足元がふらつきかねず、せめて自分の代にはと、賃上げは生産性向上の果てにと!と先延べするだろう。一番の問題はそうした企業の合理主義だけではなく、この国の過大な借金と今後更に厳しくなる社会保障に関して、政治がその場限りの美句美麗で逃げようとしているからだろう。以前、国債の何たるかを語った本を紹介した。その本の中で筆者は税金さえ手に入れば、日本銀行を国家資本として組み入れて考えれば、借金の大きさで財政破綻など起きないと明言した。しかしながら、収入なる税金が減り、支出の社会保障が増える一方では、より借金が増えるバランスになる事は事実だ。いつか返却が必要な借金を野放図に放置は出来ないのは正当な考えだろう。故に、誰しもが未来に不安を抱き、日々日常掛かる身近な消費は堅実に控え、より安価なものが売れる現象は変わらないのだろうと思うのだ。かの大国の大統領が白人労働者の窮乏を憂い、直接的な雇用確保を目指すのは間違いではない。だが、麻薬中毒で且つ低学力の彼らを更生・再教育しないかぎり、無理やり生産性の悪い鉄鋼業を米国に戻しても、結局は国際競争力のない産業をゾンビのように復活させるだけで明るい未来が描けるのでは決してないのだ。兎角裸の王様は一般庶民の事を知っている積りで実は、全然理解していない事に気が付かないものだ。



2017年11月12日日曜日

2017(平成29年).11.12書評

先週の評点:
「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」(◎):河合雅司、「看取るあなたへ」(◎):細谷亮太,徳永進、「宅配クライシス」(◎):日本経済新聞社、「定年後が180度変わる 大人の運動」(◎):中野ジェームズ 修一、「第四権力 巨大メディアの罪」(△):高杉良、「オネスティ」(△):石田衣良。
今週のお題:
「古事記: 日本の原風景を求めて」:梅原猛、上田正昭、「CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見」:ジェニファー・ダウドナ、 サミュエル・スターンバーグ、「人を襲うクマ 遭遇事例とその生態 カムエク事故と最近の事例から」:羽根田治、「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?:5つの教育大国に学ぶ成功の秘密」:ルーシー クレハン、 苅谷剛彦 、「小さい林業で稼ぐコツ: 軽トラとチェンソーがあればできる」:農文協、農山漁村文化協会、「高架線」:滝口悠生、「ランニング・ワイルド」:堂場瞬一。
近況:
体調はぼちぼちで、一日当たりの歩数を目標アップ(8千歩)に戻し、ランニング等でOUTPUT強化している。これであれば、暴飲暴食にも耐えられるか?とも考えいるが、どうもそうはいかない。経済新聞の日曜版にはスイスの何処かでの絶食クラブの日常が掲載されていたが、朝食はヨーグルトと麦パン数枚を何と2時間掛けるのがノルマだそうだ。とても時間とお金が無い人には真似できないが、そうでもしないと、デトックスは不可能らしい。家人も昔体調を壊した時、似たような合宿に通ったそうな。確かに、彼女は暴飲暴食はしないので感心している。そう言えば、最近クラブ活動が無くなった愚息もダイエットを心掛けている。まあ、目の前に私という反面教師が居るからだ!と居直っても自分の体調が完全に戻る訳でもなく、素直に彼らの挙動を真似るしかない昨今である。
 

2017年11月11日土曜日

第四権の劣化


業界紙に放射線劣化に強いフッ化バリウムの機構解析が紹介されていた。なんでも、表面近くの数ナノメートルの微細な隆起物がその乱れを自己修復する性質が分かったそうだ。劣化。何処でもある現象だ。故に高が人間が創り上げた組織など、簡単に劣化するのは当たり前だろうか。「第四権力スキャンダラス・テレビジョン」:高杉良氏を読んでいる。冒頭で書いた四権とは、司法、行政、法律に加え得た報道の事。その第四権力内での腐敗をこの小説は取り上げている。モデルはTテレビらしいが、要は社内での醜い権力闘争に過ぎない。マスゴミの劣化は昨今のIT社会の登場で益々加速化されていて、逆に言えば、全てがITで管理される社会の直前に当って、既に三権自身の独立性あるいは存続意義され、AI導入により危ぶまれているのは、このブログでも何回か取り上げている。尤も、司法に置いては、違法捜査もしくは冤罪等でやや権威が低下しているし、行政は昨今のポピュリズムに走る選挙戦を見るにつけ幻滅状況であるし、法律はその行政によって歪められ、改悪されようとしているのだから風前の灯でもあるのだ。そうした絶対的権力をもつ三権を監視すべき新聞やテレビ・ラジオといったメデイアが、随分前から高給で且つコネ社会で、マスゴミを揶揄されている事は皆が知る所でもある。そして、この小説では新聞とテレビの力関係、もしくは映像と文章の力の優位さ等を、暗に問題提起をしている。それに対し、敢然と立ち向かうべき企業側も組織の劣化が昨今は目立ち始め、まさに日本全体が劣化しつつあることを示しているのだろう。どの不祥事も全ては現場任せの短期利益志向が成す利益第一主義の欠陥を示している。他山の石として、我が身、我が組織、我が家庭を顧みる良いチャンスとも言えるのだろう。



2017年11月10日金曜日

看取る人になりたかった


今、先日買ってきたエンデイングノートに記載を始めている。身内に不幸があり、購入したものだが、未だ未記入だったものだ。「看取るあなたへ」:細谷亮太&徳永進氏を読んでいる。これは長い間に、多くの死者を看取った医師たちの鎮魂歌にも思えるが、それだけ生死の境への説得力もあり、何故、身内にそうしてあげられなかったのか?と未だに悔やんでいる。以前、「悼む人」なる小説で嫌と言うほど死者を弔いことに注力したが、それはあくまでも現世の出来事。残された者たちへの処遇でもある。逆に言えば、死ぬ直前まで如何に心身の痛みを与えず、普段通りあるいは本人の希望通りに暮らせる手立てを打てなかったのか?そんな後悔を感じながら、この本を読んでいる。そして、それは又、普段から自らの死についてもフランクに話しておく事こそが、幸せな死を迎える唯一の手段だと思う様になり、冒頭のエンデイングノートに繋がってゆくのだ。本は医師たちの視点から書かれたものなので、患者サイドの気持ちを全て網羅した訳ではないが、今後とも、医師と死は背中合わせの関係にあり、死を受け入れる事が医師にとっても大切だし、医師とて救えない死がることを患者サイドも容認してゆく姿勢が重要なのだと思う。執筆されている医師は、冒頭の臨床医に始まり、小児科医、臨床医、在宅ホスピスの看護婦がその貴重な看取りの体験を語り、途中では終末期医療の重要性を語り合う座談会が掲載され、その後又、医師たちの体験談が綴られてゆく。死は至極当たり前のものであり、だからこそ、忌むべきものでも、避けるべきものでもないのだ。時既に遅く、この世を去った人はもうどうしようもない。せめて、生き残っている我々自身が今後どう行動するかを問われている本でもあるのだ。



2017年11月9日木曜日

全天候型ストレッチを学ぶ


経済系ブログに日本人は夜早く寝るようになった記事が掲載されていたが、決して高齢化の影響ではないと言う。そうだろうか?少なくとも老齢化すると睡眠時間は短くなり、当然早寝早起きになる?そんな私も早起きだが、朝の筋トレに続く有酸素運動としてエアロバイクをこの数年愛用していた。だが、何と、尻の肉が減ったのか痛くて利用出来なくなった。家人は又無用なものが増えたと詰るが(家人の数多い化粧品はどうなっているのか?)痛いものは痛い。デスクの椅子にも円座式のクッションをして間に合わせているが、情けない限りだ。さて、前段が長くなったが、「定年後が180度変わる 大人の運動」:中野ジェームズ 修一氏を読んでいる。フィジカルトレーナーであり、運動生理学士でもある氏のトレーニングはやや厳しいが、理にかない、その一部でも活用したら良いかと思う。章は、1)運動の基本、2)有酸素運動、3)悩み別筋トレ&ストレッチ、4)趣味別ストレッチ、5)生活習慣と別れ、自分好みのストレッチが選択できる。3,4章に限れば、腰痛とジョギングの両方に私は適用される。一番、ショックだったのは老化と一言で片づけている現象が、実はロコモと呼ばれる運動器症候群であり、40歳以上の80%が要介護になる可能性があると示唆されているらしい。又、筋肉量の減少が大きいのが下半身で大きく強い為に、日常生活では鍛えにくいらしい。更にはストレッチには動的、静的両面があり、当然ながら、動的→静的の順番に行われるべきと氏は解説する。詳細は写真付きの説明書に準じて欲しいが、一つだけ有意義なのは全天候型の有酸素運動。たった一つの踏み台を用意し、その昇降運動だ。これなら何時でも出来る。だが、甘く見てはいけない。一番激しいのはストランド+ニーアップで15分。これはかなり効く。しかも、雨風関係なく、家で出来る。さて、皆さんも如何でしょうか?寝たきりが嫌なら、今からLET‘GO。



2017年11月8日水曜日

憎まれっ子の創り方


衆議院選が終わり、その横で中国の中央委員会も終わった。どちらも言わば権力闘争であり、ある意味茶番でもある。例えば、日本の場合投票率が60%強。そして、その勝率は最小51%としても31%にしか満たず、それが国民の選任を受けた事になるのか?という疑問。一方、中国の闇のカーテン内の選挙もこれも又、自由経済を推し進める大国の在り方としては、前時代的だ。前者の民主主義を任じながら、それに即した選挙方法になっていない仕組みもそうだし、小選挙区といった極めてポピュリズムが反映し易い方式も再見直しの時期であろう。それにしてもイデオロギーもしくは政治軸の定まらない選挙だったと思う。どうみても、同じ穴のむじなに政治家や官僚が見えてしまうのは、グローバルで戦い必要の無い彼らと今や、国際ルールで戦わなければいけない企業群そしてその従業員との意識の大きな差であろうかとも思うのだ。国家を守ることが、福利厚生とある程度は相関があったとしても、財政を健全に守るのも又、これ、同じ意義があるはずだ。特に消費税上げ反対あるいは違う使い方等の提案しか選択肢のない選挙はやはりオカシイのだ。多分、そうした領域での政治家は日本では存在し得ず、又、シルバー資本主義故に選挙に勝てる見込みも極めて少ないのも事実だろう。民主主義の骨幹を成すものは、言論や思想の自由だ。自由な発想の中から、一番正しいらしい答えを見出してゆく。その繰り返しで、世界は曲がりなりにも高度に発展してきた。その自由を何気なく奪っている日本と強制的に無視している中国と、何ら変わりは無いのでは?と思わない訳でもない昨今である。



2017年11月7日火曜日

合理的失敗の理


人間は誰しも失敗する。一日を振り返れば何と愚かなと嘆く失敗例が身の回りで起こしている。当然、法人と呼ばれる企業も失敗をする。問題は失敗を大きな失敗へと連鎖させないことだが、これが中々難しい。何故か?経済新聞のコラムにはこう記されている。「企業のトップは「何とかしろ」と命じるが、何ともならないとわかっている部下は袋小路に嵌り、不正行為を始める」「不正が起きても、周囲は目をつぶり、何も言わないことが組織にとっての「合理性」になってゆく」。要は、赤信号を皆で渡るという村意識だろうし、失敗に対する感度の低さかもしれない。製造現場で繰り返し行われるのは、危険予知訓練と言って、危険を出来るだけ洗い出し、あるいは危険体験を共有化し、確率的に大きなトラブルを未然に減らす手法が行われる。これはハインリッヒ法則と呼ばれる経験則に即しているが、其処にも事故確率論がベースとしてあるのだ。絶対事故は起きないではなく、起きるかもしれないので、それにどう対処するかリスク解析(頻度と影響の大きさ)をすることが重要だ。そして、解析に即して、優先順位を決めて対策(設備、行動、測定)を打ち出す事が重要だ。注意しろ!だけではダメで、上司は設備投資をケチってはダメだし、類似トラブル箇所の摘出等水平展開も欠かせないのだ。昨今のデータ改ざん事件の根っこには、無理強いする上司とそれに論理的に抵抗できない部下のある意味での馴れ合い職場が見え隠れする。



2017年11月6日月曜日

定年の予行練習


「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方」:楠木新氏を読んでいる。既に63歳の定年後の人生を悠々?と謳歌している氏故に、説得力があるので、定年後に漠然とした不安のある方は是非読むべき本だろう。章は1)全員が合格点、2)イキイキした人は2割未満、3)亭主元気で留守がいい、4)黄金の15年を輝かせるには、5)社会とどう繋がるか、6)居場所を探す、7)死から逆算すると、と分かれている。2章では定年後症候群が羅列される。「半年たつと立ち上がれない」「曜日の感覚がなくなる」「失ったものは目に付く」「生活のリズムが乱れ始める」「名前を呼ばれるのは病院だけ」「図書館で小競り合い」「スポーツクラブは大盛況」「誰もが独りぼっち」「クレーマーは元管理職」「米国の定年者も大変」等だ。やや情けないが事実なのだ。3章ではもう少し、現状を浮き彫りにする。すなわち、「世界一孤独な日本男性」「付き合いは消滅」「会社は天国」「主人在宅ストレス症候群」「家に防空識別圏」等だ。4章から少し具体的定年後の人生考察が始まる。氏は75歳まで、75歳以降、そして終末期の三つに老後を仕分けるようにアドバイスする。5章では社会との関係構築だ。重要な点は繋がるにしても何らかの報酬を受けること、向き不向きを見極め、自分の個性を活かす事。更には、出来得れば50歳くらいから助走期間を設けること、小学生時代の自分に戻ってみる事等だ。この本、実はベストセラーだ。所謂ノウハウ本に近いのだが、元人事屋さんだけに、その老後の活動幅が実に広く、具体例に富んでいるからだろう。全部には触れないが、生前葬での氏のシミュレーションがある。僧侶に来てもらうか?(不要)、葬儀で流す音楽は?(陽水か中島みゆき)、棺桶にいれるもの(家族の写真と自署)、供え物(春陽軒の肉マン)等だ。ここまで考えて置けば、人生逆算出来る。最後に定年後の一番のコツは「いい顔」で過ごす事だそうだ。さて、皆さんは如何お感じか。何せ、レッキとした中公新書だ。間違いは書かれていない。それは保証したい。





2017年11月5日日曜日

2017(平成29年).11.05書評

先週の評点:
「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方」(◎):楠木新、「ピアニストだって冒険する」(◎):中村紘子、「北斎への招待」(◎):朝日新聞出版、「犬の報酬」(△):堂場瞬一、「日本核武装」(◎): 高嶋哲夫。
今週の評点:
「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」:河合雅司、「看取るあなたへ」:細谷亮太,徳永進、「宅配クライシス」:日本経済新聞社、「定年後が180度変わる 大人の運動」:中野ジェームズ 修一、「第四権力 巨大メディアの罪」:高杉良、「オネスティ」:石田衣良。
近況:
鬼の霍乱を越えて以来、どうにか低位飛行を無難に続けている。かといって本業は思わしいかと言えばそうも行かず、色々ショックな出来事は日々起き、週末には疲れているという所か。愚息も通塾して数か月経つが、試験結果には反映されず、周囲も一生懸命勉強しているのだろう。まあ、中々物事は上手くゆかない。副業も一時期の活況はなく、心機一転もう一つ努力が必要なのだろう。来週は又、近親者の葬儀残件で長距離移動がある。体力維持の為、ジョギング等復活させたが、その結果如何か?



2017年11月4日土曜日

抑止力という核を考える


日本のクライシスを書かせたらこの人の横に出る人は居ないだろう。「日本核武装」:高嶋哲夫氏だ。慶応工学部卒、日本原子力研究員、バークレー留学をいう経歴からすれば、この小説は生まれるべき運命をもっていたかも。しかも、3・11原発事故、中国の尖閣諸島進出なる歴史変遷で、いよいよ、この小説の具現性が問われる時代なのかもしれない。更には昨今の北朝鮮の挑発的核ミサイル開発騒動も、日本に置ける核兵器の開発是非はきちんと議論すべき事項なのだと思う。何度も氏が主人公の防衛庁職員である真名瀬を通じて語る、「戦争はダメだが、核兵器を持つ力を見せるあるいは、証明することで、被侵略抑止力を持たせる」という思想は論理的にはかなり正当性があるのだろう。それは国連の常任理事国の各国が歴然とした核保有国であること、又、正式には認めては居ないものの、実質核保有が確実視されているイスラエルという国の存在。又、小国ながら、一番効率的な兵器として、核兵器を一歩一歩国策として開発する北朝鮮の国家戦略の在り様など、平和ボケばかりは出来ない異邦人の集まりである世界という枠組みの中での平和維持の困難さを考える時期なのかもしれない。そして、それは「カエルの楽園」でしつこく言及される、冷戦時代から営々として継続されてきた米国の防衛力という傘が既に弱体化している現実において、逆に米国自身が日本の核保有を本音では自衛力の手段の一環として望んでいるとの氏の指摘もあながち間違えではないとの思いもするのだ。丁度、テレビでは米国に置ける日常的なガン保有状況をまるで別世界のように報じていたが、自らの身を自らが守るという極当たり前の考えが日本人には徹底して欠けているのかもしれない。



2017年11月3日金曜日

本懐を継ぐ遺伝を知る


本懐なる覚悟とは?古い羅針盤54章で90歳の本懐として、「葛飾北斎の本懐」:永田生慈氏を紹介したが、この絵描きには多くの謎とその分、解明しようという意欲を湧かせる魅力があるのだろう。「北斎への招待」:朝日新聞出版を読んでいる。前回では遅咲きというよりは、80歳過ぎまで絵を探求した北斎の生命力に関して、驚きをもって紹介がされていたが、今回の本は、全人生及び周囲の人々、更には多岐にわたる作品を網羅してある分、より深い北斎への理解が進む様に思える。まずは、北斎の対外的評価の大きさ。99年のLIFE誌に掲載された1000年のうちに大きな業績を与えた偉人として、何と86位に位置し、日本人としては唯一の存在だ。北斎の作品の影響を大きく受けた絵描きとして、ゴッホが余りにも有名だ。為一は還暦以降に名乗っていた画号だが、応為とは三女のお栄の画号であり、父に比べ更に天然色及び陰影豊かな画風が昨今注目されているのも特記事項だろう。再度、北斎自身に立ち戻ると、北斎漫画が今の日本コミックの原点とも言える多様性を秘めている点、春画における美人画のレベルアップ度、古希を過ぎて描いた富嶽百景等、やはり老年絵描きの本領を発揮しているのだ。又、その変人ぶりを騙られる北斎らしく、描くこと以外には全く興味がないアーテイストとしての側面と、脱浮世離れした食生活(隣が食堂で三食ここから食事を取り寄せていたらしい)、ゴミ放置で身なりも木綿の粗末な着物で一生を過ごしたらしく、異才ぶりがその辺にも表われているのだろう。甘いものが好き、酒は飲まず、タバコもやらない一面など、又別な一面も見せている。海外で改めて評価されなくても生涯絵を究めた希代の絵描きであった事は確かである。



2017年11月2日木曜日

名札の勘違い


最強コラムリストの小田島氏が昨今起きている、大企業の不祥事と高速道路での無謀運転について言及していた。詰まり、ごく普通の人間がある空間に嵌まる事で自分を超えた行為に出る事の痛ましさと愚かしさについて語っている。人間など高々、二尺足らずの糞しり虫とは、浮雲での主人公のやや揶揄した表現だが、結構当たっている。どんなに権威ぶっても、たった一匹のひ弱な動物でしかない人間の本質。その人間が着飾り、あるいは肩書を背負うと途端に力を得たかのように振る舞う愚かさは、実を付けた稲穂が首を垂れるように、謙虚で無ければならない社会に置ける1個人の在り様と対比されて、喜劇にも見えてくるのだ。確かに、他の動物に較べれば、肥大化した脳の働きで色々な発見をし、多くの建造物をこの大地に創り上げて来た。だが、それも地球在っての生業だ。46億年の歴史の中で凡そ6百万年しか生きていない人類がこの地球の永遠の覇者では在り得ないし、時間という概念さえ不確かな価値基準であることにも我々は素直に気が付くべきなのだ。時あれば、大空や星空を見るが良いだろう。広大な宇宙の下にあるちっぽけな人間という存在。生命があること自体が奇跡に近く、進化という偶発的な結果でしかない存在であることに、感謝すべきなのだろう。私も会社に来れば、職位に応じた名札を付ける。その肩書に応じた役目と働きを任じられる。唯、それだけだ。会社を離れれば、名札は一切意味がなく、家庭に帰れば又、家長としての名札が付く。唯、それだけの事だ。役員だから、あるいは親だから、あるいは世帯主だからと力む事はない。与えれた任務に殉じるだけ。それさえ間違えなければ、会社での不祥事も高速道路での暴走も起き得ないと思うのだが、如何だろうか。



2017年11月1日水曜日

無料キャンペーン11月度開始 「GOとオリンピックを考える」

期間:11/1~5
GOとオリンピックを考える
古い羅針盤45章
●目次
夜が好きな日本人の真理
罪悪感の認識亡き大国
Tレグって何?
フランス人って、そんなに凄いの?
時代の格差が不幸を呼ぶ
税金の宿題が溜っている
未病のお薦め
GOが齎す新たな思想
VUCAという世界トレンド
新聞の凋落の仕掛け
音楽という本質を問う
命がお金に換えれないとしても
転ばぬ先の杖
高度成長なんか要らない!
お金が全ては無いけれど
アジアの時代と思うこの頃
文字を創る心がある
ストレス検査が始まった
日本の医療費は銀メダル!
オリンピックで世界を観る
お墓を通じて、死生観を考える
大学のKPI指標を考える
空飛ぶ注射器が怖くなる
天然資源という不労所得の呪い
生物の神秘に触れる心得
答えのない航路の選択
さあ、次はパラリンピック!
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2016.08月)掲載されたものを纏めたものです。
●引用文献
「アレルギー医療革命 花粉症も食物アレルギーも治せる時代に」:NHKスペシャル取材班
「フランス人がときめいた日本の美術館」:ソフィー リチャード、山本やよい訳
「税金考」:日本経済新聞
「西洋音楽再入門」:村田千尋氏
「胃がん 完治をめざす最新治療ガイド」:佐野武氏
「世代論の教科書」:阪本節郎氏
「お父さんが教える 13歳からの金融入門」:デヴィッド・ビアンキ、関美和訳
「文字を作る仕事」:鳥海修氏
「世界のお墓」:ネイチャー&サイエンス
「なぜ蚊は人を襲うのか」:嘉糠洋陸氏
「喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日」:トム・バージェス、 山田美明訳
「18歳からの政治入門」:日本経済新聞政治部
「パラリンピックの楽しみ方: ルールから知られざる歴史まで」:藤田紀昭氏



丁稚奉公とAI


古くから継承されている技もしくは芸能といった分野には必ず、師弟制度やあるいは協会の様なものがある。これは技を一から極めるのでは効率が悪い事やある程度限られた範囲で占有する意味も同時にあるのだと思う。この既得権がAIによって、今や犯されつつある。昨年、プロ棋士をこれでもかと痛めつけたアルファ碁。人間との対局は其処までと割り切っていたはずが、今度は人間との対局開発は取り止め、AI同志で戦力を高める開発を行い、何と、アルファ碁に100連勝するまで強くなったと言う記事が経済新聞に掲載されていた。

私にとっては、これは元々想定内の結果である。幾ら長年継承されているからと言って、その回数は電気代をしこたま消費(浪費?)して、三千万回も行える今のIT環境に較べれば、実に非力だからだ。逆に言えば、それぐらいAIも努力しなければならないほど、碁は奥が深いゲームだった証明でもある。そして、「ルールが明確である定式型ゲーム」の限界を示しているという専門家たちの言い分も尤もであるが、だからこそ、統制が効き、安心して戦える(もしルールが不明確であれば、勝敗が不明確になり、血気高い人間は殺し合って勝敗を決めかねない!)知的ゲームなのだ。振り返ってみれば、ISが滅びた後も、結局は平穏な社会が描けない中東情勢のように、人々を安寧にする哲学や社会科学は未だ、そのルールを決められないでいる。宗教や科学や本来は知的であるべき社会支援論理が万人向けには設定されていないからだと思う。ゲームだからこそルールに殉じるが、人生はそれほど単純なものではないとも言えるし、人間の欲望の深さこそ、際限のない底なし沼のようなものなのだという証明でもあるようにも思えてくるが、皆さんは如何だろうか。



2017年10月29日日曜日

2017(平成29年).10.29書評

先週の評点:
「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」(〇):ケント・ギルバート、「侵略する豚」(◎):青沼陽一郎、「検証 働き方改革 問われる「本気度」」(〇):日本経済新聞社、「ぼくは13歳、任務は自爆テロ。: テロと戦争をなくすために必要なこと」(◎):永井陽右、「猿の見る夢」(△):桐野夏生、「天使の柩」(◎):村山由佳。
今週のお題:
「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方」:楠木新、「ピアニストだって冒険する」:中村紘子、「北斎への招待」:朝日新聞出版、「犬の報酬」:堂場瞬一、「日本核武装」: 高嶋哲夫。
近況:
鬼の霍乱と言うか、胃痛に更にインフラに近い高熱を出して、ダウン。それでも、どうにか業務をこなして、今はベッドの中だ。胃痛は胃カメラではどうしても原因が分からず、胃薬で散らすことに。高熱は半日寝てどうにか小康状態に。ベースは心労だろう。家人も愚息も普段の関係から?冷たく接してくれるので、自立せざるを得ず何とか自身で立ち直ろうとしている。人間最後死ぬのは一人っきりだからと、近親者の看取り病院での孤独を想像していたりする。告知した方が結果良かったのだろうか?とも色々考えている。どちらにせよ、今生きる人たちが大切だし、悼む気持ちだけは大事にしたいものだ。

2017年10月23日月曜日

無料キャンペーン 10月度第二弾開始 「健康の羅針盤1」

健康の羅針盤1 不完全な健康を断つ
目次
●日課が身を守る
●人間ドックと命の値段
●さめと不眠症
●元気と勇気
●不完全な健康
●寝る前にすべき事
●もどかしさと血圧
●時間と言う無限性
●古傷と先憂
●体重計的日常生活
●無知と老衰
●頭痛とHearing
●体調と閉塞点
●好きな理由とテンポ
●インフルの怖さ
●寒さの耐性
●腰痛と言う爆弾
●四十歳という境目
●陽の力と心
●鬼の霍乱
●重い腰
●歩くという難行
●激しい運動とは
●体に時差が付いてくる
●悪循環を断て
●アレルギーに悩む
●紫外線というモノ
●体のアラームに耳を傾けよ
●アレルギーとの診断
●弱り目に祟り目という慣性
●引用文献
「私の中のあなた」公開日: 2009年 監督: ニック・カサベテス
「オレたち花のバブル組」:池井戸潤
「精神論ぬきの電力入門」:澤昭裕
「探求――エネルギーの世紀」:ダニエル・ヤーギン、伏見威蕃訳
「光の指で触れよ」:池澤夏樹
「繚乱」:黒川博行
「赦す人―団鬼六伝」:大崎善生
「ユーラシアの双子」:大崎善生
「炎の経営者」:高杉良
「七つの会議」:池井戸潤
「ヘミングウェイの妻」:ポーラ・マクレイン、高見浩訳
●あとがき
本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(二0一三.一月~十月)掲載されたものの中から、健康に関するエッセー分を纏めたものです。
編集の序に、読み返してみると、今と余り状況は変わらず、唯無為に歳を重ねただけの人生か?と愕然としてしまう。されど、そんな試行錯誤の結果がある平衡点を見出している所もあり、経験無くして人生は先には進めないという事なのだろうか。健康処方については、それほど山ほどノーハウ本が出ているので、各位各人成りの最適なものを見つけるしか手立てはないと思われるが、悪戦苦闘、中年の悪足掻きのバタバタを冷ややかに読んで頂き、心の中で密やかに笑って頂ければ、これは又、読者の方々の健康増進にお手伝い出来たかと、勝手に喜んだりしている昨今であります。



2017年10月22日日曜日

2017(平成29年).10.22書評

先週の評点:
「馬場のぼる ねこと漫画と故郷と」(◎):馬場のぼる、「スイカのタネはなぜ散らばっているのか: タネたちのすごい戦略」(◎):西本眞理子、稲垣栄洋、「海水の疑問50 (みんなが知りたいシリーズ4)」(◎):海水の疑問50、「闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春」(△):萱原正嗣、全国高等専門学校ロボットコンテスト事務局、「R帝国」(△):中村文則、「移植医たち」(◎):谷村志穂。
今週のお題:
「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」:ケント・ギルバート、「侵略する豚」:青沼陽一郎、「検証 働き方改革 問われる「本気度」」:日本経済新聞社、「ぼくは13歳、任務は自爆テロ。: テロと戦争をなくすために必要なこと」:永井陽右、「猿の見る夢」:桐野夏生、「天使の柩」:村山由佳。
小説群はやや悪女系を選択。現実社会のうだくだを毒を持って毒で制したいと。
近況:
相変わらず、体調が思わしくない。超早く寝てみたりしているが、落ち着かない。やはり親族とのガタガタは疲れる。そのせいか、胃がしくしく痛い。一度医師に診て貰わなくては。家族はけろっとしていて、元気で有り難い。今更ながら、私はお人よしかもと、腹黒く強かな家族を羨ましく思ったりしている。それにしても、天気が最悪だ。梅雨は初夏のものを思いきや、初冬の時期とは肌寒く、体調も壊しやすい。風邪等にも注意が必要だ。



2017年10月15日日曜日

2017(平成29年).10.15書評

先週の評点:
「大人のための社会科 -- 未来を語るために」(◎):井手英策、宇野重規、「これから始まる自動運転 社会はどうなる!?」(◎):森口将之、「ブラックホールをのぞいてみたら」(◎):大須賀健、「「カエルの楽園」が地獄と化す日」(〇):百田尚樹、 石平、「シンパサイザー」(△):Viet Thanh Nguyen、ヴィエト タン ウェン。
「母ではなくて、親になる」(◎):山崎ナオコーラ。
今週のお題:
「馬場のぼる ねこと漫画と故郷と」:馬場のぼる、「スイカのタネはなぜ散らばっているのか: タネたちのすごい戦略」:西本眞理子、稲垣栄洋、「海水の疑問50 (みんなが知りたいシリーズ4)」:海水の疑問50、「闘え!高専ロボコン: ロボットにかける青春」:萱原正嗣、全国高等専門学校ロボットコンテスト事務局、「R帝国」:中村文則、「移植医たち」:谷村志穂。
近況:
長距離を何度も往復し、家人ともども、疲弊している。今週のある日は18時過ぎにベッドインしたが、結局は寝れず、体調不調だ。精神的にも参っていて、どうも前向きな姿勢になれない。尤も、愚息は高校受験まっしぐらだから、そうも言っている余裕は我が家にはなく、深夜の塾への送迎は何とかこなしている状況だ。そんな中、巷では選挙だ、政権だとか既得権争いに政治家は奮闘している。選挙に勝ってこそなんぼの政治家。哀しい性とは言え、何か他の国で起きている出来事のように白けている。皆さんはどうなのだろうか?無駄な選挙をして国税を浪費する位なら、前言を翻した罪と罰を問える法律を制定出来ないだろうか?そんなシニックな想いに今週はどうしても駆られてしまうのだ。



2017年10月8日日曜日

2017(平成29年).10.08書評

先週の評点:
「図解入門 最新 ミサイルがよ~くわかる本」(〇):井上孝司、「最後の超大国インド 元大使が見た親日国のすべて」(〇):平林博、「ストレスのはなし - メカニズムと対処法 (中公新書)」(〇):福間詳、:福間詳、「望むのは」(△):古谷田奈月、「ゴーストマン 消滅遊戯」(◎):ロジャー・ホッブズ、 田口俊樹。
今週のお題:
「大人のための社会科 -- 未来を語るために」:井手英策、宇野重規、「これから始まる自動運転 社会はどうなる!?」:森口将之、「ブラックホールをのぞいてみたら」:大須賀健、「ブラックホールをのぞいてみたら」:大須賀健、「「カエルの楽園」が地獄と化す日」:百田尚樹、 石平、「シンパサイザー」:Viet Thanh Nguyen、ヴィエト タン ウェン。
「母ではなくて、親になる」:山崎ナオコーラ。
近況:
近親者が死去し、一連の通夜・葬式等こなして来た。臨終を聞き、急遽列島を車で横断して、喪主として無難に行事を終了させてきた。肉体的にも精神的にも疲弊したが、数十年ぶりの父母の親族たちとの面談も出来、それはそれで良かったのだろうと思う。残念ながら平日だった関係で娘たちは出席出来ず、彼女たちとの再会は叶わず、次回に期待したい。バラバラだったものが、冠婚葬祭を通じて一つに纏まる。それも又、近親者の人徳故のお陰と素直に今は感謝したい。但し、主催者の出費も高額だ。貧しい私は家族葬等で密やかに執り行って欲しいなと思ったりもした。色々考えさせられる悲しい出来事だった。合掌。

2017年10月1日日曜日

無料キャンペーン 10月度開始 「AI人事部長に仕える」

無料キャンペーン 10月度開始 「AI人事部長に仕える」
期限:10/1~5
AI人事部長に仕える
古い羅針盤44章
目次
食品廃棄の暗闇とは?
税という厄介者を考える
物語が必要な時が来る!
失政という離脱結果
AI人事部長殿の登場
普天間の元にあるモノ
インバウンドの心得を知る
廃炉が日本の未来を変える
都会は人を悪くする?
自己責任という重み
温故知新とIOT
敗者に学ぶ点大いに在りや?
日本語が好きになる本
知性という力を知る時
希望はやはり、若い人へと。
殺人は肯定されるのか?
自死という選択肢が見える
葬式仏教になった理由とは?
日常茶飯事のテロ行為
GOなる任天堂の成功体験
水という奇跡がある
国威という名のポピュリズム
政治を若者の手に!
大災害から謙虚に学ぶ
命と向き合う勇気があるか
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2016.07月)掲載されたものを纏めたものです。
●引用文献
 「産廃Gメンが見た 食品廃棄の裏側」:石渡正佳
「小説王」:早見和真
「万引き老人」:NHKスペシャル
「沖縄戦 全記録」:NHKスペシャル取材班&伊東 ゆう
「訪日外国人観光客ビジネスがよ~くわかる本」:森山敬
「福島第一原発廃炉図鑑」:開沼 博
「下町ロケット2 ガウディ計画」:池井戸潤
「敗者烈伝」:伊東潤
「日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A」:橋本陽介
「この世界を知るための 人類と科学の400万年史」:ムロディナウ,レナード
「向田理髪店」:奥田英朗
「自死: 現場から見える日本の風景」:瀬川正仁
「日本仏教史」:ひろさちや
「水の歴史 (「食」の図書館)」:ミラー,イアン
「大災害の時代 未来の国難に備えて」:五百旗頭真
「命と向きあう教室」:制野俊弘

2017(平成29年).10.01書評

先週の評点:
「ここが知りたい! デジタル遺品 デジタルの遺品・資産を開く! 託す! 隠す! (これで安心!)」(〇):古田雄介、「金利「超」入門 あなたの毎日の生活を守るために知っておくべきこと」(〇):美和卓、「敬語は変わる (大規模調査からわかる百年の動き)」(△):井上史雄、「荒俣宏妖怪探偵団 ニッポン見聞録」(〇):荒俣宏、「西郷どん(せごどん)とよばれた男」(◎):原口泉、「惑: まどう」(△):アミの会(仮)、大崎梢、「青春は燃えるゴミではありません」(△):村上しいこ。
今週の話題:
「図解入門 最新 ミサイルがよ~くわかる本」:井上孝司、「最後の超大国インド 元大使が見た親日国のすべて」:平林博、「ストレスのはなし - メカニズムと対処法 (中公新書)」:福間詳、「ストレスのはなし - メカニズムと対処法 (中公新書)」:福間詳、「望むのは」:古谷田奈月、「ゴーストマン 消滅遊戯」:ロジャー・ホッブズ、 田口俊樹。
近況:
急遽先週、車で一家総出で実家を訪問し、看取り病院に転院した近親者を見舞った。愚息の急速な成長を見せる事が出来て良かったと思う。但し、近隣で世話をしている親類者とのコミュニケーションは難しく、遠地故の甘えは許されないらしい。難しい問題だ。血の繋がりよりは地の繋がり。最近そう思うようになっている。思えば転々と根無し草のように国内外を配転されてきたのだから、私だけの罪でもないのだが。尤も、現行を良しとしない、天邪鬼な性格がその根源にあうのは確かで、これは変えようがない。家人も同じく、且つ愚息もその血を引いており、将来は目の青い、嫁さんを迎えるかもと、これは不埒な考えを抱いたりしている。



2017年9月25日月曜日

「負けは一度で十分」 古い羅針盤57章 発売開始

負けは一度で十分
古い羅針盤57章
●戦争を知らない事を知る
●要らない命なんか無い
●しくじらない方法を学ぶ
●三度目の日本は在るのか?
●AIにも弱点あり
●必ず登場するヤリ手の政治家
●天気を再び学ぶ幸せ
●二番手の辛さ
●素直になろう!
●EVなる脅威
●やきものという神秘
●地方再生はあるのか?
●乳がんを考える
●時を語る和菓子の味わい
●IOAなる視点
●フェイクは無知から始まる
●マンモスという進化を知る
●カメラが綴る歴史の綾
●死を乗り越える成長とは?
●日本語が一番の考えとは?
●租税法の基本のきを知る
●科学捜査の歴史を知る
●合本主義という寛容さ
●勇気ある写真を知る
●長男としての義務を果たす
●歌舞伎が好きになる本
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2017.08月)掲載されたものを纏めたものです。
●引用文献
「消えゆく太平洋戦争の戦跡」:「消えゆく太平洋戦争の戦跡」編集委員会
「妄信 相模原障害者殺傷事件」:朝日新聞取材班
「しくじる会社の法則」:高嶋健夫
「団塊の後 三度目の日本」:堺屋太一
「経済ニュースの「なぜ?」を読み解く11の転換点 教養としてのバブル熱狂と閉塞感の裏側」:田村賢司
「ひまわり8号と地上写真からひと目でわかる 日本の天気と気象図鑑」:武田康男
「日本の麦 拡大する市場の徹底分析」:吉田行郷
「ゼロから分かる! やきもの入門」:河野恵美子
「これからの地域再生 (犀の教室)」:飯田泰之
「最新 乳がん治療 (「あなたが選ぶ治療法」シリーズ)」:福田護
「和菓子を愛した人たち」:虎屋文庫
「その食べ物、偽物です! ――安心・安全のために知っておきたいこと」:ラリー オルムステッド、依田光江
「マンモス ―絶滅の謎からクローン化まで」:福田正己
「世界の特別な1日 未来に残したい100の報道写真」:マルゲリータ・ジャコーザ、 ロベルト・モッタデリ
「遺族外来: 大切な人を失っても」:大西秀樹
「街の公共サインを点検する」:本田弘之&岩田一成
「教養としての「税法」入門」:木山泰嗣
「科学捜査ケースファイル―難事件はいかにして解決されたか」:ヴァル・マクダーミド、久保美代子
「原爆死の真実――きのこ雲の下で起きていたこと」:NHKスペシャル取材班
「名字でわかるあなたのルーツ」:森岡浩
「歌舞伎の解剖図鑑 (イラストで小粋に読み解く歌舞伎ことはじめ)」:辻和子




2017年9月24日日曜日

2017(平成29年).09.24書評

先週の評点:
「さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神」(△):笙野頼子、「データで見る太平洋戦争 「日本の失敗」の真実」(◎):髙橋昌紀、「6時だよ 全員退社! 生産性を上げる黄金ルール」(◎): 田中健彦、「井上洋介絵本画集」(◎):井上洋介、土井章史、「「サードエイジ」をどう生きるか: シニアと拓く高齢先端社会」(〇):片桐恵子、「国士」(△): 楡周平、「Ank: a mirroring ape」(◎):佐藤究。
今週のお題:
「ここが知りたい! デジタル遺品 デジタルの遺品・資産を開く! 託す! 隠す! (これで安心!)」:古田雄介、「金利「超」入門 あなたの毎日の生活を守るために知っておくべきこと」:美和卓、「敬語は変わる (大規模調査からわかる百年の動き)」:井上史雄、「荒俣宏妖怪探偵団 ニッポン見聞録」:荒俣宏、「西郷どん(せごどん)とよばれた男」:原口泉、「惑: まどう」:アミの会(仮)、大崎梢、「青春は燃えるゴミではありません」:村上しいこ。
近況:
先週は町内会のイベントでビール工場→ワイナリーー→梨狩りのツアーに参加し、思い切り痛飲した。特にビール工場では太っ腹のメーカーが3杯(横浜では2杯MAXだった)も試飲させてくれたので、家人の分も頂き、それで既に泥酔。その上にワイナリーではワインだろう!と意気込みボトルを注文した為、それに拍車を駆け、千鳥足で危なかったとは愚息の談。そう言えば今、死に直面している近親者も、酒に酔うと、玄関でばたっと倒れ、その始末に往生した事を思い出した。反面教師としては中々のものだったが、私もその愚を愚息の前で犯しているのだから、何をかいわんやである。生憎の雨空で幾分消化不良のツアーでもあったが、栗や梨やぶとう等、秋の味覚を楽しめてたのは感謝感激である。


2017年9月17日日曜日

2017(平成29年).09.17書評

先週の評点:
「海賊がつくった日本史」(〇):山田順子、「こんな建物だれがどうしてつくったの」(〇):zukowsky,John、ズコウスキー,ジョン、「夫の定年」(△):「人生の長い午後」を夫婦でどう生きる?グループわいふ、 佐藤ゆかり、「魚っ食いのための珍魚食べ方図鑑」(◎):西潟正人、「前立腺がん より良い選択をするための完全ガイド 」(◎):頴川晋、「ネメシスの使者」(◎):中山七里、「悪寒」(△):伊岡瞬。
小説群が活躍。逆にノンフィク側がもう一つだった。
今週のお題:
「さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神」:笙野頼子、「データで見る太平洋戦争 「日本の失敗」の真実」:髙橋昌紀、「6時だよ 全員退社! 生産性を上げる黄金ルール」: 田中健彦、「井上洋介絵本画集」:井上洋介、土井章史、「「サードエイジ」をどう生きるか: シニアと拓く高齢先端社会」:片桐恵子、「国士」: 楡周平、「Ank: a mirroring ape」:佐藤究。
近況:
近親者の不幸が間近に迫る中、会社の行く末を決める重要事項も着々と進めなくてはならず、かと言って、やや安定した副業とて、人生の生き甲斐化している訳でそうも疎かには出来ない。三重苦、四重苦の中、ようやく同僚が長期入院より復帰し、やや分散化出来そうで、ほっとしている。強健に見えた人物故に、忍び寄る病気には油断ならないのだと痛感。特に、自己診断及びホームドクター診断のミスは非常に重要だ。近親者は食欲減退を訴えたが、周囲が異常に気が付かなかった。同僚は近くの医者に診てもらったが、診断ミスを犯している。やはり、自分の身は自分で守るを鉄則に、ある程度の医学知識を持つべきだろうと思う。更にはそうした医学の進歩も進むので、定期的なウォッチが肝要だろうと痛感している。


2017年9月10日日曜日

2017(平成29年).09.10書評

先週の評点:
「茶の湯:時代とともに生きた美」(◎):別冊太陽編集部、「すばらしい海洋生物の世界」(◎):カラム・ロバーツ、武田正倫、「トコトンやさしい3Dものづくりの本」(〇):柳生浄勲、結石友宏、河島巌、「99%の日本人がわかっていない 国債の真実」(〇):高橋洋一、「受けて立つわよ、寄る年波 バブルノタシナミ」(〇):阿川佐和子、「月夜に溺れる」(△):長沢樹、「僕が殺した人と僕を殺した人」(△):東山彰良。
今週のお題:
「海賊がつくった日本史」:山田順子、「こんな建物だれがどうしてつくったの」:zukowsky,John、ズコウスキー,ジョン、「夫の定年」:「人生の長い午後」を夫婦でどう生きる?グループわいふ、 佐藤ゆかり、「魚っ食いのための珍魚食べ方図鑑」:西潟正人、「前立腺がん より良い選択をするための完全ガイド 」:頴川晋、「ネメシスの使者」:中山七里、「悪寒」:伊岡瞬。
近況:
身内の不幸は段階を経て着実に進んでいる。既に延命治療は終わり、後は癒しの死出への段取りへ進む。これが死を悼むという現代の心の準備なのだろうと感じている。小説や色々な本で読むように、突然の死とは違い、ある程度の時間がそれを受け入れるのに費やされるのは良かったとは言え、周囲も介護や共に死を分かつという精神的苦痛は長い分、辛い事には違いはないなと感じている。遠地での仕事を抱え、同僚の病欠というハンデイでは如何ともしがたく、近くにいる親類にお願いするしかないのが現状で歯がゆい。車の中で聞いた歌の「たった一つの花」歌詞にあるように、どの花も個性があり、その存在だけで素晴らしい、NO1なんだという慰めは死にゆく人にも、あるいはそれを介護する人にも、そして遠くで祈るしかない人にも、平等の時間なんだと思い直したりしている。





2017年9月3日日曜日

2017(平成29年).09.03書評

先週の評点:
「ブラック・フラッグス(上):「イスラム国」台頭の軌跡」(◎):ジョビー・ウォリック、 伊藤真、「名字でわかる あなたのルーツ: 佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺のヒミツ」(◎):森岡浩、「歌舞伎の解剖図鑑 (イラストで小粋に読み解く歌舞伎ことはじめ)」(◎):辻和子、「昔話の読み方伝え方を考える」(〇):石井正己、「原爆死の真実――きのこ雲の下で起きていたこと」(〇):NHKスペシャル取材班、「デンジャラス」(△):桐野夏生、「塔と重力」(△):上田岳弘。
今週の課題:
「茶の湯:時代とともに生きた美」:別冊太陽編集部、「すばらしい海洋生物の世界」:カラム・ロバーツ、武田正倫、「トコトンやさしい3Dものづくりの本」:柳生浄勲、結石友宏、河島巌、「99%の日本人がわかっていない 国債の真実」:高橋洋一、「受けて立つわよ、寄る年波 バブルノタシナミ」:阿川佐和子、「月夜に溺れる」:長沢樹、「僕が殺した人と僕を殺した人」:東山彰良。
近況:
いよいよ、新学期。夏休みも終わった。と言っても、たった一日で連休故に、家人も愚息も多少余裕がある。尤も、高校受験用の塾が本格的にスタート。終わるのは、夜の22時過ぎ。僻地ゆえに、塾への送迎も往復一時間掛かり、且つ二往復。親も大変。昔の親はここまでの負担は無かったはず。来年の2月までは子供も両親も体力勝負が続く。そんな中、同僚と老親の入院が重なり、こちらも心配が絶えない。特にゲームアウト宣言されている老親の方には、毎週電話を欠かさず、フォローが必要と考えている。


2017年9月1日金曜日

無料キャンペーン 9月度開始 「深淵なる政治的経済」

無料キャンペーン 9月度開始 「深淵なる政治的経済」
期間:9/1~5
深淵なる政治的経済
古い羅針盤43章
3万分の一の確率からの脱却
驚きから普遍へが科学の道
トルコという摩訶不思議な国
反戦の歌を聞く
企業と人の永続性
百万分の一という確率
石炭忌避なる恐怖
未来をどう読むかが問われている
政治的経済学の勧め
消費は縁なるものから?
オーラが読める時代が来る
日本は変える?とは何か?
繰り返される政治家や首長の不祥事
心地よい小話を!
深淵なる経済政策
現代寓話という警鐘
短歌と言う自由さを歌う
白旗に在らぬ白票の意味
小出しはダメな自動車業界
3億丁の恐怖
明治維新の生き抜き方を知る
思想の手掛かりを得るために
和の根源を探る
老いという気負いを持つべきか
パラダイムシフトという矛盾
550万部と124万部というマスメディア
●あとがき
 本編は筆者ブログ「古い羅針盤」(2016.06月)掲載されたものを纏めたものです